
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のアネスト岩田(6381)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1948.6 |
上場 | 1961.10 |
特色 | 塗装機器、圧縮機等の機器メーカー。塗装機国内シェア7割超。欧米、アジア等海外に積極展開 |
連結事業 | 圧縮機54、真空機器4、塗装機器32、塗装設備9【海外】57 <21・3> |
業種名 | 機械 |
本社 | 223-8501横浜市港北区新吉田町3176 |
従業員 | <21.9>連1,769名 単621名(42.6歳)[年]555万円 |
株式 | 10/31 41,745千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 357億円 |
東経業種別時価総額順位 | 産業機械 時価総額順位 49/134社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
アネスト岩田(6381)は塗装機器・圧縮機メーカー.コーティング事業(塗装機器/スプレーガン・エアーブラシ,塗装設備/塗装プラント),エアエナジー事業(空気圧縮機/コンプレッサ、真空機器/真空ポンプ)の機器製造・販売.技術の地産地消をベースに世界拠点で現地ニーズにあった製品開発に特色.塗装機やオイルフリー圧縮機の世界トップを目標に機器開発を推進(塗装用スプレーガンは世界2位・国内70%以上のシェア,エアーブラシは世界シェア約30%,小形圧縮機は国内2位,小形オイルフリー真空ポンプは国内1位).圧縮機の技術を活用した世界最小クラスの水蒸気発電装置に注力.


取扱商品
- コンプレッサ(レシプロ,スクロール,スクリュー,クロー,ブースタ,ドライヤ,タンク,発電装置、エアポンプ)
- 真空機器(ドライ真空ポンプ,排気セット,関連機器),窒素ガス発生装置
- 塗装/塗布機器(スプレーガン,静電塗装機,エアーブラシ,供給機器,塗布液剤),塗装ロボット,塗布システム,塗装設備
- 食品機器(スプレーガン,供給機器,塗布装置,ホース)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 496(11.8) |
日本カストディ信託口 | 325(7.8) |
第一生命保険 | 227(5.4) |
自社仕入先持株会 | 183(4.3) |
自社得意先持株会 | 182(4.3) |
明治安田生命保険 | 152(3.6) |
バンク・オブ・ニューヨーク133652 | 133(3.2) |
三菱UFJ銀行 | 110(2.6) |
常陽銀行 | 96(2.2) |
FCP・セクスタント・オトゥール・デュ・モンド | 90(2.1) |
持株数では信託会社や銀行,保険会社などの機関投資家が多くランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
さらに自社仕入先持株会や自社得意先持株会も目立ちますね.
仕入先(得意先)持株会とは,自社の仕入先(得意先)を対象に定期的に資金を拠出し自社株を取得してもらう制度のことです.
このシステムは配当を出すことが前提の制度のため,持株会が大株主ということはそれだけ減配のリスクが小さくなります.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 直近5年は70円前後で横ばいで推移しており頭打ちかも
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は8%前後でほぼ横ばい
- 産業機械業界全体では約130社中19位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%には届かないもののニアピン
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は60%オーバー
- 有利子負債は低水準
- ネットD/Eレシオは△32.4%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFはゆるやかに右肩上がり
- 設備投資に対して毎年資金を拠出している
- ネットキャッシュは92億円,ネットキャッシュ比率は19%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年度の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社グループは、人財開発や研究開発、生産能力の増強並びに生産の合理化、M&A等に積極的に資金を投入し、中長期視点での連結業績の向上を図ることで企業価値を高め、株主の皆様のご期待に応えてまいりたいと考えております。したがって、配当につきましては、業績や財政状態の急激な変動が発生した場合を除いて、連結業績の「親会社株主に帰属する当期純利益」の範囲を目安とした連結配当性向35%以上を基準といたします。
当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
アネスト岩田HP- 有価証券(四半期)報告書- 2021年3月期 有価証券報告書より
配当性向に関しては35%以上と最低限の基準はありますが,配当金自体は当期純利益の範囲内を目安としているようです.
急激な業績・財務の変化が発生するリスクの見積りが難しそうです.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年3月29日 |
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中間配当金 | 2022年9月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
期末配当金 | 2022年3月30日 |
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中間配当金 | 2022年9月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年3月31日 |
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中間配当金 | 2022年9月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- ここ10年間は一貫して減配なし(2016年3月期は創業90周年記念配当3円を含む)
- 2022年3月期の予想配当は26円と増配
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台まで上昇傾向
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向35%以上の基準はあるが,配当性向は一定に保とうとしていそう
- キャッシュリッチ企業であり,もう少し配当性向を増やして欲しい
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月14日現在でPER 10.91倍,PBR 0.94倍,ミックス係数は10.25です.
過去10年間の推移と比較して割安な時期であり,購入OKですね.
株主優待
アネスト岩田(6381)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 35,586百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 63.34円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 9.68% | 10%以上 | → |
ROE | 8.14% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 65.2% | 40%以上 | ↘︎ |
有利子負債比率 | 3.33% | 100%以下 | ↗︎ |
ネットD/Eレシオ | △32.4% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 18.5%(9,174百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 4,602百万円 | – | + |
一株配当 | 24円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 38.19% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでアネスト岩田(6381)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は好調で堅実な経営
- 業績はゆるやかに成長しているが頭打ちかも
- 塗装機器や真空機器を事業の中心としており,今後も多くの分野に需要がありそう
- 開発のための投資に積極的であり,世界規模で業界をリードしていく企業になりうる
これを踏まえて独断と偏見でアネスト岩田(6381)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

アネスト岩田(6381)の株価と日経平均株価を比較したチャートです
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
機械セクターで銘柄をお探しの方はアネスト岩田(6381)への投資を検討してみてください!
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