
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の日本駐車場開発(2353)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 7月 |
---|---|
設立 | 1991.12 |
上場 | 2003.2 |
特色 | 商業施設等の転貸型月極駐車場を国内外で運営。傘下に日本スキー場開発、テーマパークも |
連結事業 | 駐車場60(23)、スキー場19(-9)、テーマパーク18(17)、他3(15) <21・7> |
業種名 | 不動産業 |
本社 | 530-0018大阪市北区小松原町2-4大阪富国生命ビル |
従業員 | <21.7>連1,146名 単382名(29.5歳)[年]354万円 |
株式 | 10/31 348,398千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 484億円 |
東経業種別時価総額順位 | 他個人サービス・製品 時価総額順位 16/106社 |
日本駐車場開発(2353)は駐車場運営管理会社,駐車場事業(運営,リーシング,マネジメント/代行業務,付加価値サービス,カーシェアリング),スキー場事業(運営,再生),テーマパーク事業(那須ハイランドパーク等)を営む,駐車場ビジネスはオフィスビル・商業施設の不稼動駐車場スペースの収益化提供(貸・サブリース),駐車場運営代行,集金業務・契約業務代行,時間貸マネジメント,カーシェアリングサービス「エコロカ」,駐車場のリニューアルコンサルティングやデューデリジェンス等.海外はタイ・中国・韓国・インドネシア等で駐車場事業を手掛ける.テーマパーク事業は那須地域で「那須ハイランドパーク」「那須りんどう湖レイクビュー」を運営.子会社の日本スキー場開発<6040>はスキー場運営と再生ビジネスを展開。2016年日本テーマパーク開発を設立(那須ハイランドパークの運営開始).2017年那須の森に日本最大級の空中アスレチック「NOZARU(ノザル)」をオープン.2020年「那須りんどう湖レイクビュー」を子会社化.
駐車場のサブリース事業とは,今まで上手く活用できてなかった土地やビルのオーナーから駐車場を賃借して,時間貸や月極駐車場として顧客へ効率的にリースし収益化するという,コンサルティング事業です.
取扱商品
- 駐車場・総合コンサルティング(収益・運営、安全,建設・修繕,設備メンテナンス)
- 法人向けサービス(駐車場一括借り上げ/サブリース,バレーサービス,資産売買・コンサルティング、買取りサービス,駐車場代行管理,シェアオフィス)
- 個人向けサービス(月極駐車場賃貸、月極駐車場仲介,時間貸し・月極駐車場運営、カーシェアリングサービス「エコロカ」,キャンピングカー・レンタル)
- テーマパーク(「那須ハイランドパーク」「りんどう湖ファミリー牧場」運営,空中アスレチック「NOZARU」,貸別荘)
- スキー場(再生,スキー場運営・管理)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
(株)巽商店 | 9,860(28.3) |
自社(自己株口) | 2,300(6.6) |
日本マスター信託口 | 1,858(5.3) |
日本カストディ信託口 | 1,357(3.8) |
トヨタ自動車 | 1,190(3.4) |
岡田建二 | 979(2.8) |
巽一久 | 957(2.7) |
ノーザントラストAVFC・UCITS15.315 | 907(2.6) |
川村憲司 | 725(2.0) |
杉岡伸一 | 637(1.8) |
持株数では(株)巽商店がトップです.他は社長,副社長,元取締役といった会社役員がランクインしています.
(株)巽商店は創業者が全株式を持つ会社で,日本駐車場開発(2353)の非上場親会社等です.
創業者一族の適正な持株比率は10〜20%と言われていますが,日本駐車場開発(2353)では30%近く占めており,ワンマン経営となっていないか気になる水準です.
その理由に関してはこちらの記事の「大株主の属性とその構成比」参考になります.

会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同様に長期的に見て右肩上がり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は10%前後で安定
- 不動産業界全体では約130社中23位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を大きく上回っており超優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は30%前後と低いが不動産業界の平均と同水準
- 有利子負債比率は100%オーバー
- ネットD/Eレシオは△24.1%(2021年7月期)と実質無借金
指標の数値だけ見ると財務状況は悪そうに見えてしまいますが,不動産業においては以下の点に注意すべきです.
- 不動産業は大規模で継続的な投資を必要とするため有利子負債への依存度が高くなりがち
- 規模が大きくなるほど仕入れ金額も大きくなるため自己資本比率が下がりやすい
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFは毎年しっかり黒字
- 設備投資にもある程度資金を拠出している
- ネットキャッシュは17億円,ネットキャッシュ比率は7.0%(2021年7月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年7月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社では、2003年2月に株式を公開し上場して以来、永続的な利益成長を目指し、その成長に応じで株主に利益を還元することを旨とし、その上で経営基盤の強化及び中長期的な事業展開に備える内部留保と資本効率等を総合的に勘案したうえで、毎期の配当方針を決定することを基本方針としております。
当社は、期末配当として年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。当期の配当につきましては、上記方針に基づき、1株当たり4.75円の期末配当を実施させて頂きます。期末配当の決定機関は株主総会であります。内部留保資金につきましては、自己資本の充実を目的として一定の手元資金を確保するとともに、中期的に成長が見込める事業や高い投資効率、海外における駐車場事業の拡大等、グループ成長に効果的な投資に備えてまいりたいと考えております。
当社は、「取締役会の決議により、毎年1月31日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
日本駐車場開発HP- 業績資料- 第30期有価証券報告書より
要するに「株主に積極的に還元する姿勢はあるよ,最低限の配当額とか配当性向の目標とか具体的な数字は示していないけどね」ということです.
今後の業績によっては減配するリスクもあるので注意が必要ですね.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年1月27日 |
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期末配当金 | 2022年7月27日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年1月28日 |
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期末配当金 | 2022年7月28日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年1月31日 |
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期末配当金 | 2022年7月29日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- ここ10年間は毎年一貫して増配
- 2022年7月期の予想配当は5.0円とさらに増配
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 増配に合わせて配当利回りも上昇傾向
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は安定しておらず,100%を超えて出す年もあり
- 配当性向よりは増配(or 無減配)を目標としていそうな印象
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月17日現在でPER 14.97倍,PBR 5.38倍,ミックス係数は80.54です.
指標の数値としてはかなり高めですが,過去10年間の推移と比較して割安な時期であり購入OKですね.
株主優待
総合評価
2021年7月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 23,786百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 7.12円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 13.72% | 10%以上 | → |
ROE | 27.64% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 29.4% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 131.92% | 100%以下 | ↗︎ |
ネットD/Eレシオ | △24.1% | 低いほど○ | ↗︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 6.98%(2,005百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 3,406百万円 | – | + |
一株配当 | 4.75円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 63.74% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまで日本駐車場開発(2353)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 売上高は右肩がりで営業利益率も高く安定して推移
- 駐車場のサブリースという新たなビジネスモデル
- 保有する不動産は少なくローリスクハイリターンな事業形態
- スキー場やテーマパーク等へ事業の多角化を推進
これを踏まえて独断と偏見で日本駐車場開発(2353)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

日本駐車場開発(2353)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
不動産業セクターで銘柄をお探しの方は日本駐車場開発(2353)への投資を検討してみてください!
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