
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の兼松エレクトロニクス(8096)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1968.7 |
上場 | 1987.12 |
特色 | 兼松傘下のITベンダー。仮想化ビジネスを中心にITインフラの構築、保守、運用を手がける |
連結事業 | システム71(15)、サービス・サポート29(19) <21・3> |
業種名 | 情報・通信業 |
本社 | 104-8338東京都中央区京橋2-13-10 |
従業員 | <21.9>連1,324名 単450名(40.2歳)[年]723万円 |
株式 | 10/31 28,633千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 1,052億円 |
東経業種別時価総額順位 | SI・ソフトウェア開発 時価総額順位 28/232社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
兼松エレクトロニクス(8096)はIT情報システムベンダー,通称KEL,兼松の子会社.ITインフラ関連システムを基盤に企業の情報システム設計・構築をマルチベンダー製品にて支援,システム事業とサービス・サポート事業を展開.システム事業(情報システムに関する設計・構築,運用サービス,システムコンサルティング,ITシステム製品・ソフトウェアの販売・賃貸),サービス・サポート事業(保守,システム関連コンサルティング,教育等).システムセキュリティ製品の拡充,仮想化・統合化(シンクライアントソリューション),セキュリティ,ハイブリッドクラウドサービス,DXソリューション,グローバル市場での事業強化を推進.2015年日本オフィス・システム(JASDAQ)を完全子会社化.2017年グローバルセキュリティエキスパート(ビジネスブレイン太田昭和の子会社)社と資本業務提携,ニュータニックスジャパン・ソフトバンクC&SとNutanix製品で協業.2021年ピーエスシーと戦略的パートナーシップ強化.
取扱商品
- KEL Briefing Center(Software-Defined Date Center,Hybrid Cloudセッション,セキュリティワークショップ,ゼロトラストセキュリティ)
- KEL Custom Cloud(インフラ基盤構築/オーダーメイド,運用、保守,メンテナンス/保全・管理)
- KEL Managed Service(Managed Service,Remote Service Center,Technical Account Manager,システム保守サービス,リモート監視サービス)
- KEL Zero Trust Security Solution,ネットワークソリューション,DX推進ソリューション(システムマイグレーション,AI関連ソリューション)・インフラ基盤ソリューション(サーバ仮想化,デスクトップ仮想化,ハイパーコンバージドインフラ,ストレージ,メインフレーム・オフコン・UNIX ソリューション)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
兼松 | 1,655(57.8) |
日本マスター信託口 | 191(6.6) |
第一生命保険 | 75(2.6) |
日本カストディ信託口 | 73(2.5) |
日本カストディ信託口9 | 28(1.0) |
日本カストディ銀行年金 | 27(0.9) |
日本カストディ信託口4 | 26(0.9) |
三菱UFJ銀行 | 21(0.7) |
東銀リース | 19(0.6) |
東京海上日動火災 | 16(0.5) |
持株数では大手商社である兼松がトップです.ほかには信託銀行や大手銀行,保険会社がランクインしています.
兼松エレクトロニクス(8096)は1968年に兼松(8020)から独立した子会社です.
また投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 2014年3月期以降は高水準で推移
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は15%と順調に右肩上がり
- 営業利益率が全体的に高い情報・通信業界で約500社中83位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を上回っており優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は70%以上
- 有利子負債比率はゼロ
- ネットD/Eレシオは△83.2%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFは毎年しっかり黒字
- ネットキャッシュは469億円,ネットキャッシュ比率は62%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
株主の皆様への利益還元につきましては、長期的な企業成長の基盤強化に努め、安定的かつ継続的な配当をしていくことを基本方針としております。
この方針に基づき、2021年3月期の期末配当金につきましては、1株当たり70円といたしました。また2020年12月に中間配当金として65円の配当を実施しておりますので、当期の年間配当金は135円(連結配当性向52.3%)となりました。
兼松エレクトロニクスHP- 有価証券報告書- 2021年3月期 有価証券報告書より
「安定的かつ継続的な配当をしていく」と抽象的な表現であり,具体的な数字(配当下限や配当性向)を示してほしいですね.
今後の業績によっては減配するリスクもあるので注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月28日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
---|---|
期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- ここ10年間は減配なし
- 2022年7月期の予想配当は140円とさらに増配
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台後半と高水準を維持
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向40〜50%を成熟企業として適切な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月18日現在でPER 13.38倍,PBR 1.9倍,ミックス係数は25.42です.
過去10年間の推移では割安な時期に相当すると思われます.
株主優待
兼松エレクトロニクス(8096)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 65,542百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 258.11円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 16.59% | 10%以上 | ↗︎ |
ROE | 13.1% | 10%以上 | ↗︎ |
自己資本比率 | 75% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 0% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △83.2% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 62.3%(46,877百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 8,610百万円 | – | + |
一株配当 | 135円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 52.3% | 40%前後 | → |
ここまで兼松エレクトロニクス(8096)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は好調で堅実な経営
- 業績は右肩上がりで高利益率の事業を展開
- コロナショックで一時は停滞したITサービス産業は成長領域
- 創業当初から取引相手はIBMユーザーである大手が多く安定した業績
これを踏まえて独断と偏見で兼松エレクトロニクス(8096)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

兼松エレクトロニクス(8096)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
情報・通信業セクターで銘柄をお探しの方は兼松エレクトロニクス(8096)への投資を検討してみてください!
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