
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のサムティ(3244)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 11月 |
---|---|
設立 | 1982.12 |
上場 | 2007.7 |
特色 | ファンド、REIT、投資家向けに新築や再生マンション販売。賃貸案件多彩。ホテル事業拡大 |
連結事業 | 不動産89(21)、不動産賃貸8(46)、他3(-14) <20・11> |
業種名 | 不動産業 |
本社 | 532-0004大阪市淀川区西宮原1-8-39S-BUILDING新大阪 |
従業員 | <21.8>連306名 単139名(36.6歳)[年]742万円 |
株式 | 10/31 46,468千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 1,147億円 |
東経業種別時価総額順位 | 不動産(非住宅) 時価総額順位 14/56社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
サムティ(3244)は不動産開発&賃貸グループ.関西エリアを中心に事業用地の仕入,レジデンス(都市型ワンルーム「S-RESIDENCE」)の企画・開発,保有・賃貸・管理・売却,ファンド運用,ホテル運営をグループで営む.不動産事業(収益用不動産の開発に特化,不動産ファンド向け賃貸マンション,不動産ファンド向けホテル,個人投資家向け収益マンションの開発・再生・販売,アセットマネジメント受託),不動産賃貸事業(マンション・オフィスビル・商業施設・ホテル・駐車場の賃貸)を展開.東証上場のサムティ・レジデンシャル投資法人<3459>へ優良な収益不動産を供給,同投資法人からアセットマネジメント業務及びプロパティマネジメント業務を受託.2011年東京進出(事業エリアの拡大).2015年REIT事業に進出(サムティ・レジデンシャル投資法人<3459>を上場).2019年大和証券グループ本社<8601>と資本業務提携.2020年ベトナム不動産会社最大手のVHM社と住宅分譲事業を開始.2021年ウェルス・マネジメント<3772>と資本業務提携.主要取引先はMFJPN特定目的会社,サムティ・レジデンシャル投資法人,合同会社京都堀川ホテルマネジメント,HSJPN特定目的会社.
取扱商品
- 不動産(不動産ファンド向け賃貸マンション「S-RESIDENCE」,オフィスビル・ホテル開発・供給,収益不動産再生・販売)
- 不動産賃貸(マンション,オフィス,ホテル,テナント賃貸・管理),アセットマネジメント(不動産運用,管理業務受託)
- ホテル「S-PERIA」シリーズ(保有・運営),分譲マンション(管理運営)
- REIT(サムティ・レジデンシャル投資法人)
大和証券グループとの資本業務提携により,総事業費100億円を超えるような大型物件も取り扱えるようになったようです.
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
大和証券G | 694(16.8) |
森山茂 | 300(7.3) |
日本マスター信託口 | 199(4.8) |
松下一郎 | 150(3.6) |
大和PIパートナーズ | 125(3.0) |
(有)剛ビル | 122(2.9) |
笠城秀彬 | 120(2.9) |
日本カストディ信託口 | 92(2.2) |
自社(自己株口) | 86(2.1) |
江口和志 | 80(1.9) |
持株数では大和証券グループがトップです.
サムティ(3244)は2019年5月に大和証券グループと資本業務提携を行っており,これによる資本移動のため筆頭株主となっています.
また森山茂氏,松下一郎氏,江口和志は会社役員および元役員です.
自社や自社役員がランクインしており安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 2014年度ごろから急速に右肩上がりでコロナショックの影響はそれほど大きくない
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 2017年11月期からおおむね横ばいで推移
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率10%以上と高水準
- 不動産業(非住宅)全体では約54社中8位(2021年度)と上位!
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%オーバーであり優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は30%前後と低いが不動産業界の平均と同水準
- 有利子負債比率は200%オーバー
- ネットD/Eレシオは201.4%(2021年11月期)と高い
指標の数値だけ見ると財務状況は悪そうに見えてしまいますが,不動産業においては以下の点に注意すべきです.
- 不動産業は大規模で継続的な投資を必要とするため有利子負債への依存度が高くなりがち
- 規模が大きくなるほど仕入れ金額も大きくなるため自己資本比率が下がりやすい
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがマイナスになる年度あり
- ネットキャッシュは△1910億円,ネットキャッシュ比率は△55%(2021年11月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2020年度の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つであると認識しております。配当につきましては、業績を反映させるとともに、今後の事業計画、財政状態等を総合的に勘案したうえで実施することを基本方針としております。今後の事業展開、事業拡大並びに財務体質の強化等、将来に備えた内部留保を図りながら、実績に裏づけられた利益還元を行ってまいります。
当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款で定めており、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会が配当の決定機関となっております。
上記の方針及び業績、財務状況等を総合的に勘案し、2020年11月期の年間配当金につきましては、1株あたり82円(中間配当金38円、期末配当金44円)とさせていただくことといたしました。これにより、前期における年間の配当金と比べ3円の増配となります。
サムティHP- 有価証券報告書/四半期報告書- 有価証券報告書(第39期)より
「実績に裏付けられた利益還元」と抽象的な表現をしており,具体的な数字(配当下限や配当性向)を示してほしいですね.
今後の業績によっては減配するリスクもあるので注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年5月27日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年11月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
期末配当金 | 2022年5月30日 |
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中間配当金 | 2022年11月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年5月31日 |
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中間配当金 | 2022年11月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続増配しており積極的に還元している
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り4%台と高水準
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向40%と適切な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月24日現在でPER 9.52倍,PBR 1.03倍,ミックス係数はです.
過去10年間の推移の中では割高ですが,指標の数値としてはまだ低水準なので購入してもよいと思います.
株主優待
優待の内容 | 宿泊券 |
---|---|
権利確定時 | 11月 |
優待利回り | – |
投資は株主優待目当てではないので優待利回りに関わる部分のみ載せておきます.
詳細はこちらを参照してください.
株主優待を出すくらいなら,その分を配当金に回して欲しい…
総合評価
2021年11月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 90,460百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 242.5円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 10.46% | 10%以上 | ↗︎ |
ROE | 10.62% | 10%以上 | ↗︎ |
自己資本比率 | 27% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 232.49% | 100%以下 | → |
ネットD/Eレシオ | 201.4% | 低いほど○ | → |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △54.7%(△191014百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | △6,728百万円 | – | ± |
一株配当 | 90円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 33.4% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでサムティ(3244)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 業績は大きく右肩上がり
- 自己資本比率は目標の30%を維持
- 投資用マンションだけでなくホテルやオフィス開発,REITへ事業拡大
- アフターコロナで回復するホテル需要を見込んで戦略的投資
これを踏まえて独断と偏見でサムティ(3244)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

サムティ(3244)の株価と日経平均株価を比較したチャートです
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
不動産業セクターで銘柄をお探しの方はサムティ(3244)への投資を検討してみてください!
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