
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の小松ウオール工業(7949)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1968.1 |
上場 | 1989.8 |
特色 | オフィスビル等の間仕切り総合メーカー、国内首位。新設ビル向けに強い。国内市場重点姿勢 |
連結事業 | 可動間仕切34、固定間仕切24、トイレブース20、移動間仕切16、ロー間仕切2、他4 <21・3> |
業種名 | その他製品 |
本社 | 923-8643石川県小松市工業団地1-72 |
従業員 | <21.9> 1,330名(36.9歳)[年]571万円 |
株式 | 10/31 10,903千株 単位100株 [貸借] 時価総額 206億円 |
東経業種別時価総額順位 | 建設関連製品・設備 時価総額順位 26/77社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
小松ウオール工業(7949)は間仕切専門メーカー(国内2位)、石川県小松市本社。オフィスビル等のスチール・アルミ製可動間仕切、固定間仕切、トイレブース、移動間仕切、ロー間仕切、学校用間仕切、壁面化粧鋼板パネル等の製造・販売。受注から設計・製造・販売・施工・サービスまでオーダーメイド「自社一貫システム」で提供。移動間仕切(独自開発のメカニズムで自由自在な空間活用可能な動くパネル、高遮音性能を持つ大型移動壁「小松ランニング」)は国内1位。主力製品は移動間仕切・大型移動壁、固定間仕切・重量級高遮音タイプの「アクトウォール」、可動間仕切「マイティウォール」、ローパーティション「セフティスクリーン」。売上の30%が官公庁(学校・体育施設・病院・福祉施設)向け、70%が民間(事務所・オフィス、病院・福祉施設)向け。
取扱商品
- 移動間仕切(大型移動壁「小松ランニング」、スライディングウォール「ライトリーウォール」)
- 可動間仕切(スチール間仕切、ガラス間仕切、アルミ間仕切、天井付間仕切ユニット)、学校用間仕切(スチールタイプ、アルミタイプ)
- 鋼製軽量ドア(バリアフリー対応ドア、イージーキャッチドア、一般ドア/軽量ドア、防火戸)
- 内装金属工事(片面スチールパネル)
- ローパーティション(「セフティスクリーン」、モールシステム)、トイレブース(一般トイレブース、シャワーブース)
小松ウオール工業(7949)は間仕切り専門メーカーとして国内2位のシェアですが,国内1位は同じく石川県小松市に本社があるコマニー(7945)です.
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
加納アネシス | 173(15.8) |
自社(自己株口) | 143(13.1) |
日本マスター信託口 | 76(6.9) |
北國銀行 | 44(4.0) |
日本カストディ信託口 | 37(3.3) |
自社従業員持株会 | 25(2.3) |
(有)マルヨ | 19(1.7) |
日本カストディ信託E口 | 18(1.7) |
明治安田生命保険 | 15(1.4) |
DFAInt’lスモールキャップバリュP | 15(1.4) |
持株数では加納アネシスがトップです.ほかには信託銀行や保険会社などがランクインしています.
加納アネシスは加納陽子氏が代表取締役を務める創業家の会社のようです.
投資のプロである機関投資家が上位にランクインしていることから,市場から一定の評価を得ていると考えてよいでしょう.
また創業家や自社従業員持株会がランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がりだが,コロナショックで減速
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 長期的に見て売上高と同じような推移
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率10%前後と高いが,マイナスに転じた年度あり
- サービス業全体では約500社中92位(2021年度)とやや高め
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を下回っている
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率
決算短信上,2008年3月期以降に有利子負債はありません.
- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は80%オーバー
- 有利子負債比率はゼロ!
- ネットD/Eレシオは△40.4%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFはきっちり黒字
- ネットキャッシュは107億円,ネットキャッシュ比率は26%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年度の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主の皆様へ利益還元を行うことが最も重要であると考えており、収益状況に対応した上で、株主還元の充実を図り、安定配当を継続すること、また、その一方で、当社の持続的な成長のための成長投資に備えて、財務体質の健全性を維持することを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、中間及び期末配当の年2回を基本的な方針としており、配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。なお、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款に定めております。
当事業年度の期末配当金につきましては、1株につき45円00銭とし、中間配当金は1株につき40円00銭として実施しておりますので、当事業年度の年間配当金は1株につき85円00銭であります。
内部留保資金の使途につきましては、コスト競争力を高めるための設備投資等の資金需要に備える所存であります。
EDINET- 小松ウオール工業株式会社- 有価証券報告書-第54期より
「安定配当を継続すること」と抽象的な表現をしており,具体的な数字(配当下限や配当性向)を示してほしいですね.
今後の業績によっては減配するリスクもあるので注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年3月29日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年9月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
期末配当金 | 2022年3月30日 |
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中間配当金 | 2022年9月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年3月31日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年9月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 非減配期間が長く株主に還元している
- 2022年3月期の予想配当は85円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り4%台と高水準
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向40%台と適切な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月24日現在でPER 9.55倍,PBR 0.49倍,ミックス係数は4.68です.
過去10年間の推移の中でやや割安な時期であり購入してよいタイミングですね.
株主優待
小松ウオール工業(7949)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 33,565百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 175.05円 | – | → |
営業利益率 | 7.0% | 10%以上 | ↘︎ |
ROE | 4.64% | 10%以上 | ↘︎ |
自己資本比率 | 84.1% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 0% | 100%以下 | → |
ネットD/Eレシオ | △40.4% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 25.8%(10,716百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 3,256百万円 | – | + |
一株配当 | 85円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 49.63% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまで小松ウオール工業(7949)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況はかなり堅実で無借金経営
- 業績はゆるやかに右肩上がりだが,コロナショックの影響あり
- コマニー(7945)は既製品を安く提供する一方,小松ウオール工業(7949)はオーダーメイドで自由度を優先するという差別化を図っている
これを踏まえて独断と偏見で小松ウオール工業(7949)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

小松ウオール工業(7949)の株価と日経平均株価を比較したチャートです
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
その他製品セクターで銘柄をお探しの方は小松ウオール工業(7949)への投資を検討してみてください!
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