
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の丹青社(9743)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 1月 |
---|---|
設立 | 1959.12 |
上場 | 1983.9 |
特色 | 空間ディスプレーの企画、設計大手。再開発ビルやチェーン店など商業施設、文化施設等に注力 |
連結事業 | 商業その他施設58(9)、チェーンストア28(5)、文化施設13(4)、他1(3) <21・1> |
業種名 | サービス業 |
本社 | 108-8220東京都港区港南1-2-70品川シーズンテラス |
従業員 | <21.7>連1,429名 単1,047名(42.6歳)[年]805万円 |
株式 | 10/31 48,424千株 単位100株 [貸借] 時価総額 422億円 |
東経業種別時価総額順位 | 他産業サービス・製品 時価総額順位 68/268社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
丹青社(9743)は大手ディスプレイデザイン会社(乃村工芸社に次ぐ2位).「空間づくりのプロフェッショナル」として各種施設の内装・展示物の調査・研究・企画からデザイン・設計,制作・施工,運営の総合ディスプレイ業を営む.事業対象は商業施設・ホテル・空港関連施設・百貨店・チェーンストア・エンターテインメント施設・文化施設・スポーツ施設の展示ディスプレイ(商業空間・パブリック空間・ビジネス空間・イベント空間・ホスピタリティ空間・文化空間).主力は都市再開発案件,商業施設全般,チェーンストア店舗の内装業務.博物館・資料館・科学館などの文化空間は国内トップ.最近の実績は「渋谷ヒカリエ ShinQs」「JPタワー学術文化総合ミュージアム」「肥前さが幕末維新博覧会」「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」など.2018年NTTドコモと空間価値創出に向けた協業を開始.
取扱商品
- 商業空間(百貨店・複合商業施設,チェーンストア,物販店,飲食店,地域ブランド施設,アミューズ施設,レジャー施設)
- パブリック空間(空港,駅,駅構内,サービスエリア)
- ホスピタリティ空間(ホテル・ブライダル施設,医療サービス施設,療養施設)
- 文化空間(博物館,資料館,科学館,美術館,記念館,企業ミュージアム)
- ビジネス空間(ショールーム,オフィス,ロビー)
- イベント空間(展示会・販促イベント,博覧会,文化イベント,イルミネーション)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 377(7.7) |
日本カストディ信託口 | 303(6.2) |
自社取引先持株会 | 249(5.1) |
第一生命保険 | 190(3.9) |
三井住友銀行 | 150(3.0) |
三菱UFJ銀行 | 148(3.0) |
日本生命保険 | 144(2.9) |
自社従業員持株会 | 140(2.8) |
日本カストディ信託口9 | 123(2.5) |
野村信託銀行投信口 | 108(2.2) |
持株数では日本マスター信託口を筆頭に,信託銀行や大手銀行がランクインしています.
投資のプロである機関投資家が上位にランクインしていることから,市場から一定の評価を得ていると考えてよいでしょう.
また自社従業員持株会もランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- リーマンショック以降は右肩上がり
- コロナショックの影響を大きく受けて減少
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- コロナショックの影響を大きく受けて減少
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は1ケタ%だが上昇傾向
- 展示用・イベント用ディスプレー業界で約7社中1位(2021年度)とトップ!
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%オーバーだったが2022年1月期は業績振わず
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は70%に肉薄
- 有利子負債比率は減少傾向でほぼゼロ
- ネットD/Eレシオは△51.8%(2021年1月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがマイナスに転じた年度あり(売上債権回収期間が長引いたことによる)
- ネットキャッシュは180億円,ネットキャッシュ比率は42%(2021年1月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年1月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社の利益配分の方針は、長期的な観点に立ち資本の充実を勘案しながら、収益の状況に応じた配当を行うことを基本とし、この方針に基づき配当性向等を考慮し利益の配分を行っております。
当社は、中間配当及び期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本的な方針としており、これら剰余金の配当の決定機関は、中間配当につきましては取締役会、期末配当につきましては株主総会であります。
業年度(2020年2月1日から2021年1月31日まで)の剰余金の配当につきまして上記の方針を踏まえ、1株当たり中間配当22円、1株当たり期末配当18円といたしました。
内部留保資金につきましては、今後予想される競争の激化や経営環境の変化に耐え得る企業体質の強化を図り、新たな成長分野への事業展開を推進するための研究、開発、設備投資及び財務体質の改善その他の資金需要を賄う原資として活用してまいります。
当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
丹青社HP- 有価証券報告書- 2021年1月期 有価証券報告書より
2021年1月期の決算説明会の資料には「還元目標は配当性向50%以上」との記載がありました.
あくまで配当性向であり配当額下限ではないので,コロナショックのような業績不振時には減配もあり得ますね.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年01月27日 |
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中間配当金 | 2022年07月27日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年01月28日 |
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期末配当金 | 2022年07月28日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年01月31日 |
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期末配当金 | 2022年07月29日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 2020年1月期までは連続増配していたが,2021年1月期に遂に減配
- 2022年1月期の予想配当は26円と大幅減配…
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 2022年1月期の大幅減配が予想されるも,配当利回り3%後半と高水準
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は90%近くあり,株主還元意識は高いが持続はしないかも
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月28日現在でPER 23.56倍,PBR 1.17倍,ミックス係数は27.6です.
指標の数値としてはまずまずですが過去10年間の推移を見ると割安な水準であり,投資タイミングとしての判断が難しいです.
株主優待
丹青社(9743)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年1月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 69,226百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 72.19円 | – | ↘︎ |
営業利益率 | 7.29% | 10%以上 | ↗︎ |
ROE | 11.75% | 10%以上 | ↘︎ |
自己資本比率 | 68.7% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 0% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △51.8% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 42.2%(17,961百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 6,150百万円 | – | + |
一株配当 | 40円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 61.57% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまで丹青社(9743)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は堅実で無借金経営に
- コロナショックにより商業施設等の営業停止やイベントの中止により受注低迷
- 総合ディスプレイ業というニッチな産業で大手
- 成長分野であるNFTの関連銘柄
これを踏まえて独断と偏見で丹青社(9743)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

丹青社(9743)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
サービス業セクターで銘柄をお探しの方は丹青社(9743)への投資を検討してみてください!
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