
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のホギメディカル(3593)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1961.4 |
上場 | 1991.12 |
特色 | 医療用不織布首位。医療用具集めたキット製品受注システム『オペラマスター』展開。四半期配当 |
連結事業 | 滅菌用品類9、手術用品類88、治療用品類1、他2 <21・3> |
業種名 | 繊維製品 |
本社 | 107-8615東京都港区赤坂2-7-7 |
従業員 | <21.9>連1,500名 単813名(41.6歳)[年]586万円 |
株式 | 10/31 32,682千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 1,013億円 |
東経業種別時価総額順位 | ヘルスケア製品・サービス 時価総額順位 27/130社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
ホギメディカル(3593)は医療関連製品の大手メーカー.手術室周辺商品を中心とした医療用消耗品「キット製品」・医療用具・医療用不織布・感染防止等の医療関連製品,手術室マネジメントサービス「オペラマスター」の提供.医療施設の経営合理化と患者及び医療スタッフの安全に寄与する製品の開発・供給.医療用キット製品「プレミアムキット」,医療用不織布製品、滅菌包装材「メッキンバッグ」は国内トップ.病院経営管理システム/手術室マネジメントサービス「オペラマスター」は250以上の病院で実績.再製造医療機器「R-SUD」は販売プロセスの早期確立に取り組む.2014年手術管理システムの販売開始.2015年内視鏡用ホルダ,2016年プレミアムキット製品を上市.2018年三菱商事と医療ビジネスで包括的業務提携.2019年微小肺癌に対するマイクロチップを用いた術前マーキング「RFIDマーキングシステム」を販売.

取扱商品
- キット製品「プレミアムキット」,滅菌用品類(メッキンバッグ,滅菌コンテナ・イージーフィットシステム)
- 手術用・不織布製品(ガウン,キャップ,アンダーウェア,ドレープ,パック製品,機械台カバー、タオル),着装品(ガウン,キャップ,マスク,手袋)
- 業務支援(医療用経営改善・手術室運営サポートシステム「オペラマスター」)
- 低侵襲関連(ICタグ「SuReFInD」,鏡視下用スポンジ「セクレア」,内視鏡用ホルダ「EMARO」)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
自社(自己株口) | 371(11.3) |
日本マスター信託口 | 362(11.0) |
保木将夫 | 237(7.2) |
ステート・ストリート・バンク&トラスト505025 | 119(3.6) |
(株)ホキ美術館 | 113(3.4) |
バンク・オブ・ニューヨーク134105 | 98(2.9) |
保木潤一 | 87(2.6) |
保木うみ | 79(2.4) |
保木なな | 79(2.4) |
保木悠花 | 79(2.4) |
株主では自社(自己株口)がトップで,それ以下に創業家の名前が並んでいます.これはどのようなことを意味するのでしょうか.
普通,将来性に見込みがなく株価が下がると思っており結果的に損をするような株は購入したくありませんよね?
大株主に自社や創業家がいるということは,裏を返せば「我々の会社は今後大きな成長性がありますよ」というメッセージです.
一方で,創業家の保有比率が50%を超える場合は当然筆頭株主となっているので,ワンマン経営になり誤った経営路線を突き進んでいないか注意する必要があります.
そのため創業家の適正な持株比率は10〜20%とされています.
まとめると,適正な比率で自社や創業家が大株主である会社は,長期に渡り業績も好調となる可能性が高いと判断しています.
ホギメディカル(3593)はこの点では問題なさそうです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見れば右肩上がりで2008年と比較し約1.3倍
- 最近の成長は停滞気味
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 長期的なトレンドは横ばい
- 目安の100円オーバーで安心材料
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は20%前後を安定して推移し,最低でも10%オーバー
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を下回っており懸念材料
- 自己資本比率が高すぎるのが原因の1つかも
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は90%オーバー
- 有利子負債はほぼゼロ
- ネットD/Eレシオは△21.4%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFは毎年きっちり黒字
- 設備投資にもしっかり資金を投入
- ネットキャッシュは198億円,ネットキャッシュ比率は19%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年度の有価証券通期報告書に次のような記載があります.
当社の利益配分に関する基本方針は、創立以来培ってまいりました社訓「顧客、株主、社員、企業の共存共栄を図る」を常に念頭に、株主の皆様に積極的、継続的に利益の還元を行うことであります。
当社は、経営成績の成果をいち早く株主に還元することを基本方針とし、取締役会の決議によって、会社法第459条第1項の規定に基づき、四半期末毎に金銭による剰余全の配当を行う旨定款に定めており、刺余金の配当の決定機関を取締役会とし、四半期配当を実施しております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。内部留保した資金は今後の成長確保のために必要不可欠なものであり、将来的には収益の向上を通して株主に還元できるものと考えております。
ホギメディカルHP- 有価証券報告書- 2021年3月期 通期報告書より
要するに「株主に積極的に還元する姿勢はあるよ,最低限の配当額とか配当性向の目標とか具体的な数字は示していないけどね」ということです.
今後の業績によっては減配するリスクもあるので注意が必要ですね.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当権利付最終日 | 2022年03月29日 |
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1Q配当権利付最終日 | 2022年06月28日 |
中間配当権利付最終日 | 2022年09月28日 |
3Q配当権利付最終日 | 2022年12月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
期末配当の権利落ち日 | 2022年03月30日 |
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1Q配当の権利落ち日 | 2022年06月29日 |
中間配当の権利落ち日 | 2022年09月29日 |
3Q配当の権利落ち日 | 2022年12月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当の権利確定日 | 2022年03月31日 |
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1Q配当の権利確定日 | 2022年06月30日 |
中間配当の権利確定日 | 2022年09月30日 |
3Q配当の権利確定日 | 2022年12月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 2012年3月期の減配を除いて長期的に見て増配傾向
- 2022年3月期の予想配当は68円と着実に維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当金は増配傾向だが配当利回りは2%前半で横ばい〜減少
- 目安である3%への到達は今後は難しいかも
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は30〜40%と成熟企業としてちょうど良い
- ただ全体として上昇トレンドである点には注意
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月7日現在でPER 21.12倍,PBR 0.97倍,ミックス係数は20.49です.
過去10年間の推移と比較すると割安な時期かもしれませんが,依然として割高感は否めず,今すぐ購入するにはちょっと勇気が要りますね.
株主優待
優待の内容 | 1000円相当のクオカード |
---|---|
権利確定時 | 9月 |
優待利回り | 0.32% |
投資は株主優待目当てではないので優待利回りに関わる部分のみ載せておきます.
詳細はこちらを参照してください.
株主優待を出すくらいなら,その分を配当金に回して欲しい…
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 36,504百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 164.03円 | – | → |
営業利益率 | 15.43% | 10%以上 | ↘︎ |
ROE | 5.17% | 10%以上 | ↘︎ |
自己資本比率 | 90.8% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 0.07% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △21.4% | 低いほど○ | ↗︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 18.8%(19,847百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 6,854百万円 | – | + |
一株配当 | 68円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 41.22% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでホギメディカル(3593)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は好印象で堅実な経営をしている
- 業績やCFは横ばいで今後の成長に期待している
- 医療関連株だが,期待されたコロナ特需は限定的であった
- 事業の中心は手術用品類であり,手術件数の回復・増加が肝心
- withコロナの時代で不織布製品や感染防護製品の売上は安定しそう
- 医療費削減のトレンドであり収益率の伸びは期待できないかも
これを踏まえて独断と偏見でホギメディカル(3593)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

ホギメディカル(3593)の株価と日経平均株価を比較したチャートです
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
繊維製品セクターで銘柄をお探しの方はホギメディカル(3593)の購入を検討してみてください!
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