【高配当株診断】バルカー(7995)は高配当株としてオススメ?株主優待もチェック!

医師による高配当株診断
もな
もな

こんにちはー!もなでーす!!

今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のバルカー(7995)です!

バルカーHPより

株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.

この記事はこんな人にオススメ!
  • 分散投資先を探している!
  • 化学セクターで高配当銘柄を探している!
  • 優良高配当銘柄の探し方を知りたい!

また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.

両学長 リベラルアーツ大学より

どんな会社? 2021/12/15時点

会社概要

決算3月
設立1932.4
上場1961.10
特色配管つなぎ目の気体・液体漏れ防ぐシール材大手。プラント、半導体製造装置、産業機械が主用途
連結事業シール製品70(13)、機能樹脂製品24(-5)、他6(-4)【海外】32 <21・3>
業種名化学
本社141-6024東京都品川区大崎2-1-1ThinkPark Tower
従業員<21.9>連1,772名 単416名(46.7歳)[年]708万円
株式10/31 18,688千株
単位100株 [優待]
時価総額 482億円
東経業種別時価総額順位化学 時価総額順位 58/156社
四季報より

マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.

バルカー(7995)はシール製品メーカー.シールエンジニアリングのパイオニア,石油化学・製鉄・エネルギープラント・半導体製造装置産業等向けの配管・機器用シール材,ふっ素樹脂製品や高機能ゴムなど各種素材製品の製造・加工.シール製品事業(気体・液体漏れ防止、産業向け配管・機器用シール材),機能樹脂製品事業(ふっ素樹脂製品),シリコンウエハーリサイクル事業他(受託)の3セグメント.主要製品はモノとモノの隙間を防ぐシール製品(パッキン・ガスケット・メカニカルシール,プラント・建機向け工業用シールは国内トップ),配管材料,電気・電子材料、樹脂・エラストマー材料.発電プラント向けの管フランジ・接合用ガスケット.2010年ダイキン工業と中国のフッ素樹脂事業で事業提携.2014年空気マグネシウム電池用正極材を開発.2015年関西大と共同で腕時計型センサーを開発.2018年日本バルカー工業から商号変更.

取扱商品

  • シール製品(ソフトガスケット,メタル・セミメタリックガスケット,成形パッキン,グランドパッキン,金属ベローズ,シール補助材料)
  • 樹脂製品(素材・ブロック,フィルム・テープ・シート,チューブ,加工品・成形品,ライニング配管タンク部品,基板)
  • 断熱材・しゅう動材料(紡織剤,すべり材)
  • その他製品(配管材料,装置・機器)

大株主の属性とその構成比

株主名持株数(万株)・持株比率(%)
日本マスター信託口224(11.9)
自社(自己株口)99(5.3)
日本カストディ信託口89(4.7)
JPモルガン・チェース・バンク38517472(3.8)
三井住友銀行53(2.8)
自社共栄会(東京)50(2.7)
三井住友信託銀行40(2.1)
瀧澤利一37(2.0)
ダイキン工業28(1.5)
瀧澤椎子24(1.3)
四季報より

持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには信託銀行や大手銀行がランクインしています.

また自社(自己株口)や会社役員もランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.

会社業績に関して

売上高

IR BANKより
  • 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
  • コロナショックの停滞から一気に反発し,ショック前の水準を超える

1株あたりの当期純利益(EPS)

IR BANKより
  • 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
  • コロナショックの停滞から一気に反発し,ショック前の水準を超える

営業利益率

IR BANKより
  • 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
  • 営業利益率10%前後
  • サービス業界で約160社中53位(2021年度)とやや上位ランクイン

自己資本利益率(ROE)

IR BANKより
  • 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
  • 目安の10%オーバーと優良銘柄

財務状況に関して

自己資本比率

IR BANKより
  • 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」

有利子負債比率

IR BANKより
  • 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
  • 自己資本比率は70%目前
  • 有利子負債比率は低水準
  • ネットD/Eレシオは△9.6%(2021年3月期)と実質無借金
【ネットD/Eレシオ】目安:低ければ低いほど○

D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.

例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.

つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.

キャッシュフローに関して

IR BANKより
:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
  • 営業活動によるCFはしっかり黒字
  • 設備投資への資金拠出は増加中
  • ネットキャッシュは33億円,ネットキャッシュ比率は6.3%(2021年3月期)
【ネットキャッシュ】目安:60%以上

ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.

また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.

配当に関して

配当政策

配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.

当社は、持続的な経営成績の拡大を図るとともに強固な経営基盤の確立に努め、株主に対する利益還元の実施を経営の最重要課題としております。

株主還元の具体的な実施策としては、長期的な連結業績を考慮した配当を実施するとともに、資本効率の向上を目的とした自己株式の取得も適宜実施していくこととしております。

還元の基準につきましては、配当と自己株式取得をあわせた金額を「株主還元」と設定し、還元総額の親会社株主に帰属する当期純利益に対する比率、すなわち「株主還元性向」の50%を目標としつつ以下の事項を勘案し、株主還元を行う方針であります。

・将来の企業価値の最大化に向けた設備投資および研究開発投資ならびに戦略的投資の必要

・リスク管理体制の強化や人材開発の拡充などの企業基盤整備ならびに事業環境の変動に対する備えの重要性

当社は、中間配当と期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としております。

これらの配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

当期の配当につきましては、中間配当金を1株につき45円、期末配当金を1株につき50円とし、年95円配当といたしました。この結果、当期の連結配当性向は54.2%となりました。

当社は、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

バルカーHP- 有価証券報告書- 2021年3月期 有価証券報告書より

ここで言う「株主還元性向」とはいわゆる総還元性向のことであり,目標50%は理想的な水準と思います.

【総還元性向】目安:40%〜50%

総還元性向とは次のような数式で表される指標です.

配当性向と似ていますね.両者を比較してみましょう.

2つの違いは分子に自社株買い総額の項がある点です.自社株買いとは「企業が市場に流通する自社の株を買い戻すこと」です.

自社株買いをすると株式の流通量が減るため,利益自体は上昇せずとも一株あたりの当期純利益(EPS)が上昇します.EPSが上昇すると投資家からの成長を期待されるため株価が上昇しやすくなります.

つまり自社株買いを行い株価を上昇させることで,間接的に株主に還元している訳です.

権利確定日 2022年現在

権利付き最終日

この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.

期末配当金2022年03月29日
中間配当金2022年09月28日

権利落ち日

この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.

中間配当金2022年03月30日
期末配当金2022年09月29日

権利確定日

この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.

中間配当金2022年03月31日
期末配当金2022年09月30日

一株配当

IR BANKより
  • 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
  • 長期に渡り非減配が続いていたが,2021年3月期に若干の減配
  • 2022年3月期の予想配当は105円と増配!

配当利回り

IR BANKより
  • 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
  • 配当利回り4%台と高水準を維持

配当性向

IR BANKより
  • 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
  • 目標とする総還元性向50%以上はクリア
  • 配当性向は60%前後と少し高めな印象

配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

【高配当株診断】配当性向とは?高い方がいいわけではない?30%が適正と言われる理由!
はじめにこんにちはー!もなでーす!!今回は高配当銘柄の分析にあたり重要な指標である配当性向について説明していきたいと思います.配当性向とは配当性向とは会社が生み出した利益を株主にどれくらい還元してくれているかを表した指標です.計算方法はで表...

PER・PBR

PER

IR BANKより
  • 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」

PBR

IR BANKより
  • 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」

2022年1月31日現在でPER 10.94倍,PBR 1.18倍,ミックス係数は12.91です.

過去10年間の推移を見るとやや割高であり,現時点では投資を待っても良いかもしれません.

株主優待

バルカー(7995)は株主優待を出していません.

優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.

総合評価

2021年3月期目安推移
売上高44,717百万円↗︎
EPS231.86円↗︎
営業利益率7.77%10%以上
ROE8.67%10%以上↗︎
自己資本比率67.7%40%以上↗︎
有利子負債比率11.65%100%以下↘︎
ネットD/Eレシオ△9.6%低いほど○↘︎
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ)6.34%(3,343百万円)60%以上↗︎
営業CF4,586百万円
一株配当95円↗︎
配当性向54.17%40%前後

ここまでバルカー(7995)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.

  • 財務状況はそこそこ堅実
  • 業績は右肩上がりでコロナショックから一気に回復
  • シール材というニッチな産業だが,日常生活から工業製品まで使用用途は多岐に渡る
  • 特に半導体製造装置に使えるシール材を製造できる企業はバルカー(7995)を含めて世界に3〜4社のみ

これを踏まえて独断と偏見でバルカー(7995)を項目ごとに5段階評価してみます.

評価
会社業績[jinstar4.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
財務状況[jinstar4.0 color=”#ffc32c” size=”16px”]
キャッシュフロー[jinstar4.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
配当[jinstar4.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
評価
会社業績4.5
財務状況4.0
キャッシュフロー4.5
配当4.5

過去15年間の株価の値動き

TradingViewより

バルカー(7995)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.

「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.

ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.

まとめ

投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.

高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.

化学セクターで銘柄をお探しの方はバルカー(7995)への投資を検討してみてください!

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