
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の土木管理総合試験(6171)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 12月 |
---|---|
設立 | 1985.10 |
上場 | 2015.8 |
特色 | 土木建設工事に必要な試験・調査・分析の試験総合サービスと地盤補強サービス、ソフト販売も |
連結事業 | 試験総合サービス89(19)、地盤補強サービス9(7)、他2(-3) <20・12> |
業種名 | サービス業 |
本社 | 387-0001長野県千曲市雨宮2347-3 |
従業員 | <21.9>連450名 単421名(36.6歳)[年]408万円 |
株式 | 10/31 14,221千株 単位100株 [貸借] 時価総額 50.0億円 |
東経業種別時価総額順位 | 建設・土木 時価総額順位 99/121社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
土木管理総合試験(6171)は建設コンサルタント会社,長野市本社.社会インフラに関わる試験総合サービス(土質・地質調査,非破壊調査,環境調査,物理探査,測量・設計,防災システム),地盤補強サービス(工事),試験機器販売を営む.道路・トンネル・河川などの土木工事に不可欠な土質や地質の事前調査にため,建設会社や建設コンサルタント会社からの依頼を受け,調査試験業務・維持管理業務を実施(地質・土質調査試験が主力).国内トップクラスの規模・機能の「試験センター」(中央・東日本・西日本試験センター,土質・非破壊・環境に対応)を配備.防災・減災業務では土砂災害・豪雨災害への対応,橋梁の耐震補強,ブロック塀の耐震調査などを強化.3Dレーダ探査によるインフラストック診断業務,AI技術・試験機自動化,フランチャイズ展開に注力.2017年道路・橋梁などの異常を検知するシステム「ROAD-S(ロードス)」を開発.
取扱商品
- 土質調査(土質試験,原位置調査,舗装の施工管理,土質試験,太陽光発電所・メガソーラー建設/関連調査)
- 地質調査(地すべり調査,ボアホール・カメラ,ボアホール・レーダー探査,磁気検層,弾性波・速度検層,常時微動測定,高密度表面波調査)
- 物理探査(高速移動型3Dレーダ探査車,軌道下空洞探査システム,地中レーダー探査・探査機,ファイバー・スコープ,CCDカメラ)
- 環境調査(現地調査,アスベスト調査・分析,動植物調査,地理情報解析・環境保全,環境分析,塗料の有害物質分析)
- 非破壊検査(橋梁,トンネル,高速道路,コンクリート調査,鋼試験,鋼コンクリート室内試験),土壌浄化・地盤補強工事,測量・設計業務,地盤改良工事
- 防災システム(土石流警報システム,自動監視システム,各種計測機材設置)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
(株)Feel | 309(21.7) |
下平雄二 | 158(11.1) |
自社従業員持株会 | 63(4.4) |
日本マスター信託口 | 57(4.0) |
下平美奈子 | 44(3.1) |
下平絵里加 | 28(1.9) |
下平真里奈 | 28(1.9) |
日本カストディ信託口 | 16(1.1) |
八十二銀行 | 15(1.0) |
SMBC日興証券 | 13(0.9) |
持株数では(株)Feelがトップです(この企業の詳細は調べた限り不明でした)
また創業家や自社従業員持株会もランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- リーマンショック以降は右肩上がりでコロナショックの影響はほとんどなし
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高は右肩上がりだが,EPSは安定しない
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は安定せず1ケタ%で推移
- 建設・土木業界で約110社中53位(2021年度)と中堅
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を下回っており,懸念材料
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は70%オーバー
- 有利子負債比率はほとんどゼロ
- ネットD/Eレシオは△22.5%(2020年12月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFが毎年きっちり黒字
- ネットキャッシュは8億円,ネットキャッシュ比率は13%(2020年12月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2020年12月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主に対する利益還元を重要課題の一つとして認識し、株主への剰余金の配当を安定かつ継続的に実施していく考えであります。将来の事業展開と経営基盤の強化を図るための内部留保資金を確保しつつ、中間配当、期末配当の年2回の配当を行うことを基本方針としており、内部留保資金につきましては、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させるための資金として、有効に活用していく方針であります。
当社は、「取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
土木管理総合試験HP- 有価証券報告書- 有価証券報告書-第36期より
「株主への剰余金の配当を安定かつ継続的に実施していく」と抽象的な表現をしています.
なお,2020年12月期の決算説明資料には「配当性向30%以上を継続」と具体的な数字を示しており,配当額に関してはある程度期待できそうです.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年06月28日 |
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中間配当金 | 2022年12月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年06月29日 |
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期末配当金 | 2022年12月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年06月30日 |
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期末配当金 | 2022年12月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 長期的に見て増配トレンド
- 2021年12月期の予想配当は9.5円と増配!
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 目安の3%には届いていないものの増配トレンドであり,今後高配当銘柄になる可能性は高い
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は50%オーバーであり,企業の成長のためもう少し減らしてもいいかも
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月28日現在でPER 20.01倍,PBR 1.05倍,ミックス係数は21.01です.
過去10年間の推移を見るとやや割安な水準であり,購入しても良さそうなタイミングです.
株主優待
土木管理総合試験(6171)は株主優待を出していません.
2018年度で株主優待が廃止され,2019年12月期に増配を発表しています.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2020年12月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 6,975百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 15.89円 | – | ↘︎ |
営業利益率 | 5.73% | 10%以上 | ↘︎ |
ROE | 5.25% | 10%以上 | ↘︎ |
自己資本比率 | 72.3% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 4.89% | 100%以下 | → |
ネットD/Eレシオ | △22.5% | 低いほど○ | ↗︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 13.2%(808百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 519百万円 | – | + |
一株配当 | 9円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 44.53% | 40%前後 | → |
ここまで土木管理総合試験(6171)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は堅実
- 売上高は右肩上がりだが,逆に利益率が下がってきている
- 取引先に官公庁が多く社会インフラに関わる事業のため安定している
- M&Aを進めており全国展開に期待
これを踏まえて独断と偏見で土木管理総合試験(6171)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去7年間の株価の値動き

土木管理総合試験(6171)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
サービス業セクターで銘柄をお探しの方は土木管理総合試験(6171)への投資を検討してみてください!
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