
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のテクノメディカ(6678)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
- 電気機器セクターで高配当銘柄を探している!
- 優良高配当銘柄の探し方を知りたい!
また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1987.9 |
上場 | 2003.9 |
特色 | 採血管準備装置を開発し市場を創造。同装置・消耗品が柱。ファブレスが基本。海外にも展開 |
連結事業 | 採血管準備装置37、検体検査装置8、消耗品等55【輸出】11 <21・3> |
業種名 | 電気機器 |
本社 | 224-0041横浜市都筑区仲町台5-5-1 |
従業員 | <21.9> 245名(39.2歳)[年]612万円 |
株式 | 10/31 8,760千株 単位100株 [優待] 時価総額 146億円 |
東経業種別時価総額順位 | ヘルスケア製品・サービス 時価総額順位 79/130社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
テクノメディカ(6678)は医療機器メーカー.臨床検査市場に特化した分野で臨床検査用分析装置(採血管準備装置,RFID検体検査装置,血液ガス分析装置),消耗品,輸血管理・照合システム,医療機器の研究開発・製造・販売と輸出入.主力商品は国内で圧倒的シェアの自動採血管準備装置(採血・採尿検査に関する受付業務から採血・採尿検査準備作業を自動で実行,全国2000病院で導入)と消耗品.ターゲット市場として「検査センター」「検診センター」「治験実施機関」等の医療施設向け製品開発,RFIDソリューション(ICタグを使用しシステム,た病棟採血,採尿,感染対策)を推進.装置生産の大半は東芝産業機器システムに委託.
取扱商品
- 医療ソリューション(採血管準備装置,RFID検体情報統括管理システム,採血・採尿支援,検体前処理装置)
- 検体検査装置(血液ガス分析装置,電解質分析装置,赤血球沈降速度測定装置,尿中バイオマーカー測定システム)
- 糖度・酸度分析機器(測定/糖度・酸度・アスコルビン酸・ブドウ糖・果糖)
- 消耗品(採血管,ラベル,日常校正イオン電極用常用標準血清,センサーカード,ガストロール,キャリブレーション用パック,ハルンカップ)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
實吉繁幸 | 131(15.0) |
(株)オートニクス | 96(11.0) |
ゴールドマン・サックス(レギュラー)アカウント | 68(7.8) |
ステート・ストリート・バンク&トラスト505224 | 46(5.3) |
シトコT(ケイマン)ソロリインキャパシティVPL1 | 40(4.5) |
日本マスター信託口 | 37(4.2) |
ノーザン・トラスト(AVFC)リフィデリティF. | 36(4.1) |
HSBC(香港)PBD8028394841 | 25(2.9) |
平澤修 | 24(2.7) |
自社(自己株口) | 23(2.7) |
持株数では實吉繁幸がトップです.ほかには日本や海外の信託銀行がランクインしています.
實吉繁幸氏はテクノメディカ(6678)の創業者で,平澤修氏は元役員です.
創業家や自社従業員持株会がランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じような推移
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率20%前後と効率的に稼いでいる
- 医療機器業界で24社中4位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を下回っており,懸念材料
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は80%以上
- 有利子負債比率はゼロ
- ネットD/Eレシオは△67.8%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFはしっかり黒字
- ネットキャッシュは76億円,ネットキャッシュ比率は43%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主への利益還元を重要施策の一つと位置付けし、経営環境、業績に裏付けられた成果の配分と、内部留保額の決定をおこなうことを基本方針としております。
各事業年度における配当の回数につきましては、期末配当のみ一回を基本としておりますが、業績の状況に応じて中間配当制度を活用し、株主の皆様へ適切な利益還元を図りたいと考えております。
なお、当社は取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当をおこなうことができる旨を定款に定めております。
剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
臨床検査医療費は、医療保険制度のもと、診療体系による支払い制度が基準となっております。そのため、医療保険財政の悪化が深刻な問題となっているわが国では、政府の医療費抑制政策が継続して遂行され、臨床検査市場は、厳しい状態となっております。また、医療機器の研究開発においても、世界的な競争が激化しており、研究開発のさらなる活性化が必要とされております。
このような状況のもと、経営環境、業績ならびに今後の事業計画等を勘案のうえ、2021年3月期の配当につきましては、1株当たり51円の配当を実施することを決定いたしました。
内部留保金につきましては、激変する社会の変化、医療の変化に迅速に対応すぺく、不断の技術革新に努め、市場ニーズに対応した、新規性のある製品の研究開発やグローバルな事業戦略の展開を積極的におこなうために有効投資をし、収益の向上を図り株主に還元してまいりたいと考えております。
当社は、「会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる。」旨を定款に定めております。
テクノメディカHP- 有価証券報告書- 2021年3月期 有価証券報告書より
なお,2021年3月期の決算説明会資料には,配当性向の目標として「安定配当・30〜40%を目安とする」とあります.
具体的な数字を示しており,ある程度安定した配当額が期待できそうです.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
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中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月28日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
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期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続非減配が続く
- 2022年3月期の予想配当は51円と維持!
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台と高水準を維持
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向30〜40%と,目標とする水準通り
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年1月27日現在でPER 13.96倍,PBR 0.92倍,ミックス係数は12.84です.
過去10年間の推移では割安な水準であり,購入してもよいタイミングと思われます.
株主優待
それにしても株主優待が米ってユニークですね.
配送料だけで結構コストかかるし,米を自宅で炊かないので個人的には早急に廃止して,その分を配当金に回して欲しい…
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 9,040百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 135.8円 | – | → |
営業利益率 | 13.68% | 10%以上 | ↘︎ |
ROE | 7.71% | 10%以上 | ↘︎ |
自己資本比率 | 85.2% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 0% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △67.8% | 低いほど○ | → |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 43.1%(7,570百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 825百万円 | – | + |
一株配当 | 51円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 36.0% | 40%前後 | → |
ここまでテクノメディカ(6678)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は現実財務状況は現実で経営は好調
- 業績はゆるやかに右肩上がりで収益率の高い事業を展開
- 医療費抑制の国家政策は大きな逆風となりうる
- 国内市場は飽和状態に近いが消耗品を扱っているので,ある程度安定しているかも
これを踏まえて独断と偏見でテクノメディカ(6678)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

テクノメディカ(6678)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
電気機器セクターで銘柄をお探しの方はテクノメディカ(6678)への投資を検討してみてください!
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