
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のレンゴー(3941)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1920.5 |
上場 | 1949.5 |
特色 | 板紙から段ボール製品まで一貫。板紙専業首位、製紙業界3位。軟包装など樹脂系包装材も有力 |
連結事業 | 板紙・紙加工関連64(7)、軟包装関連12(5)、重包装関連6(4)、海外関連13(4)、他5(3)【海外】13 <21・3> |
業種名 | パルプ・紙 |
本社 | 530-0005大阪市北区中之島2-2-7中之島セントラルタワー |
従業員 | <21.9>連20,216名 単4,216名(40.5歳)[年]719万円 |
株式 | 10/31 271,056千株 単位100株 [貸借] 時価総額 2,179億円 |
東経業種別時価総額順位 | 紙・パルプ製品・他素材 時価総額順位 6/53社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
レンゴー(3941)は総合パッケージング・メーカー,日本第3位の製紙会社(段ボール生産の国内最大手).板紙・紙加工関連(板紙,段ボール製品,紙器),軟包装製品・セロファン,重包装製品,包装機械・包装システムの製造・販売.製紙,段ボール,紙器,軟包装,重包装,海外の6事業.フィルム包装から個装,内装,段ボールケース,パレット,包装システム,機能性段ボール(耐水・鮮度保持・防錆から美粧印刷・アイデア段ボールまで)をカバー.「ジェミニ・パッケージングシステム」によるパッケージと包装システムに注力.高機能パルプ「セルガイア」・レアアース不使用型新規蛍光体「ガイアフォトン」など素材開発を推進.傘下に石川製作所<3941>(持分法適用会社)を持つ.2013年段ボール機械メーカーの石川製作所に資本参加.2015年ポリオレフィンフィルムのサン・トックス(トクヤマのグループ会社)に資本参加.2018年トッパンコンテナー(凸版印刷の子会社)を買収(約50億円).2019年産業用重量物包装メーカーの独トライコー社など2社を子会社化(323億円).2021年産業用包装紙製造の大興製紙を完全子会社化.包装機械・包装システム
取扱商品
- 板紙製品(段ボール原紙&軽量原紙,白板紙,紙管原紙,チップボール,加工紙)
- 段ボール製品(通販向けソリューション,ブランド「リテールメイト」「デジパケ」,包装設計・各種包装形態,機能性段ボール,美粧段ボール,物流・建築資材)
- 紙器製品・SPツール(一般パッケージ,ギフトパッケージ,マルチパック,SPツール)
- 軟包装製品(フィルム包装,ラベル,セロファン),重包装製品(フレキシブルコンテナ,ポリエチレン重袋,クラフト紙袋,重量物段ボール)
- 包装機械・包装システム(通信販売向け包装システム,ラップアラウンドケーサー,セットアップケーサー,製函機,封函機,ケースオープナー)
- 機能材製品(セルロース関連製品,「セルガイア」,天然系抗菌・防カビ剤,銀含有ゼオライト型新規蛍光体「ガイアフォトン」,染色加工,コート加工)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 3,349(12.3) |
自社(自己株口) | 2,248(8.2) |
日本カストディ信託口 | 1,949(7.1) |
三井住友銀行 | 956(3.5) |
住友生命保険 | 680(2.5) |
農林中央金庫 | 596(2.2) |
JPモルガン・チェース・バンク385632 | 438(1.6) |
自社社員持株会 | 385(1.4) |
ヤクルト本社 | 332(1.2) |
日本カストディ信託口(三井住友信) | 326(1.2) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには信託銀行や大手銀行・保険会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
また自社(自己株口)が大株主であり長期に渡り業績も好調を維持しようとすると考えられます.
さらに自社社員持株会がランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じようにゆるやかに右肩上がり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率は1ケタ%
- 紙・パルプ製品業界で約10社中5位(2021年度)と中堅
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%前後とやや優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は40%近くまで上昇
- 有利子負債比率は高め
- ネットD/Eレシオは88.8%(2021年3月期)と健全
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字
- 設備投資にかなりの資金拠出が必要
- ネットキャッシュは△2805億円,ネットキャッシュ比率は△32%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、業績の動向、財務状況、今後の事業展開等を総合的かつ長期的に勘案して、継続的かつ安定的に配当を行うことを基本方針としている。この基本方針に基づき、当社は中間配当および期末配当の年2回、取締役会の決議により剰余金の配当を行う。なお、企業価値の向上、持続的な成長への基盤の整備を行うことを目的として、利益の一部を留保し、競争力強化のための設備投資や新たな成長が期待できる分野におけるR&DおよびM&Aを含めたニューインベストメント資金として有効に活用する。
当事業年度の配当については、この基本方針を踏まえ、財務状況等を勘案し、12円の期末配当を実施することに決定した。この結果、当事業年度の純資産配当率(連結)は2.0%となった。
また、当社は取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めている。
レンゴーHP- 有価証券報告書- 有価証券報告書-第75期より
「継続的かつ安定的に配当を行う」と抽象的な表現をしており,具体的な数字(配当下限や目標配当性向)を示していません.
業績によっては減配・無配となる可能性があるので注意が必要ですね.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
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期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続非減配を継続している
- 2022年3月期の予想配当は24円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回りは3%に届かない
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は20%前後と低め
- ネットキャッシュがマイナスであり,これ以上の増配は厳しいかも
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月4日現在でPER 7.52倍,PBR 0.62倍,ミックス係数は4.66です.
過去10年間の推移を見ると割安な水準であり,購入OKなタイミングですね.
株主優待
レンゴー(3941)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 680,714百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 115.51円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 5.87% | 10%以上 | → |
ROE | 9.13% | 10%以上 | ↗︎ |
自己資本比率 | 36.0% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 102.43% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | 88.8% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △32.2%(△280,544百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 66,000百万円 | – | + |
一株配当 | 24円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 20.82% | 40%前後 | ↘︎ |
ここまでレンゴー(3941)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況はまずまず
- 業績は右肩上がりで経営も好調
- 主力であるダンボールは物流に欠かすことができない材料で業界トップ
- M&Aを繰り返し事業拡大しており,今後も安定的な成長が見込まれる
これを踏まえて独断と偏見でレンゴー(3941)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

レンゴー(3941)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
パルプ・紙セクターで銘柄をお探しの方はレンゴー(3941)への投資を検討してみてください!
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