
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のENEOSホールディングス(5020)
です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 2010.4 |
上場 | 2010.4 |
特色 | 17年4月に東燃ゼネラルと経営統合、国内シェア5割の石油元売り首位。銅など非鉄事業兼営 |
連結事業 | エネルギー78(2)、石油・天然ガス開発1(3)、金属14(7)、他6(10)【海外】19 <21・3> |
業種名 | 石油・石炭製品 |
本社 | 100-8161東京都千代田区大手町1-1-2 |
従業員 | <21.3>連40,753名 単818名(44.7歳)[年]1,035万円 |
株式 | 10/31 3,230,282千株 単位100株 [貸借] 時価総額 14,213億円[225] |
東経業種別時価総額順位 | 燃料・資源 時価総額順位 2/44社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
ENEOSホールディングス(5020)は日本を代表するエネルギー・資源・素材企業グループ.主要3社(ENEOS,JX石油開発,JX金属)を中核にエネルギー事業(個人向け、法人向け)、石油・天然ガス開発事業,金属事業を展開.エネルギー事業(石油の精製,ガソリン販売,天然ガス・電力販売,水素,石油化学),石油・天然ガス開発事業(探鉱・開発・生産,加工・貯蔵・売買・輸送),金属事業(非鉄金属,鉱石の探査・採掘・製錬から金属加工・電子材料製品の生産・販売,リサイクル,電材加工は世界トップ).サービスステーション「ENEOS」「ゼネラル」「エッソ」「モービル」による燃料油販売量は国内トップ(給油所数13000,約50%のシェア).子会社にENEOS,JX石油開発,JX金属,鹿島石油,東邦チタニウム<5727>,NIPPO<1881>,持分法適用会社に日本石油輸送<9074>,タツタ電線<5809>,丸運<9067>を持つ.2010年新日本石油(旧日本石油・三菱石油)と新日鉱ホールディングス(旧日本鉱業・共同石油・日鉱金属)が経営統合して設立.2017年東燃ゼネラル石油と経営統合.2020年JXTGホールディングスから商号変更,三井金属鉱業・三井物産からカセロネス銅鉱山(チリ)の全権益取得.2021年新興再生エネルギーのJREを買収(約2000億円).2022年JSR<4185>からエラストマー事業を買収 (約1150億円).
取扱商品
- 石油製品(サービスステーション「ENEOS」「ゼネラル」「エッソ」「モービル」,重油,ナフサ,潤滑油),水素ステーション,産業用エネルギー,電力・都市ガス,LPガス
- 石油化学製品(高分子製品,溶剤,アロマ/パラキシレン・ベンゼン・トルエン,オレフィン/エチレン・プロピレン),機能化学品(ENB,機能性フィルム,細胞培養用地,液晶ポリマー)
- 機能化学品(リチウムイオン電池用負極材,炭素繊維複合材,光学フィルム,透明導電フィルム,細胞培養用地,液晶ポリマー)
- 石油・天然ガス開発(鉱物資源の探鉱・開発,原油・石油製品の貯蔵・輸送,石油精製・石油製品の加工・販売)
- 金属(資源開発/銅精鉱・モリブデン精鉱,銅製錬/銅地金・貴金属・レアメタル・硫酸,金・銀(インゴット,ショット)
- 機能材料(伸銅品・特殊鋼,受託精密加工,銅箔),薄膜材料(スパッタリングターゲット,化合物半導体材料,高純度金属),環境リサイクル(貴金属,レアメタル)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 42,888(13.2) |
日本カストディ信託口 | 16,192(5.0) |
日本カストディ信託口7 | 6,557(2.0) |
ステートストリートBウエストトリーティ505234 | 5,458(1.6) |
SMBC日興証券 | 4,892(1.5) |
ステート・ストリート・バンク&トラスト505001 | 4,794(1.4) |
高知信用金庫 | 4,342(1.3) |
日カスト銀信託口9 | 4,313(1.3) |
JPMC385781 | 3,842(1.1) |
INPEX | 3,326(1.0) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかにも日本や海外の信託銀行がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 景気に敏感に反応し浮き沈みを繰り返している
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 浮き沈みを繰り返しマイナスに転じる年度あり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率1ケタ%
- 燃料・資源業界で約40社中23位(2021年度)と中堅
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 市況によっては目安の10%前後に到達する年度あり
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は30%前後で横ばい
- 有利子負債比率はやや高め
- ネットD/Eレシオは91.1%(2021年3月期)と健全
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字
- 設備投資にかなりの資金拠出が必要
- ネットキャッシュは△2兆1247億円,ネットキャッシュ比率は△26%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、利益配分について、株主への利益還元が経営上の重要課題であるとの認識のもと、中期的な連結業績の推移及び見通しを反映した利益還元の実施を基本としながら、安定的な配当の継続に努めることとしています。この基本方針を踏まえ、次期の配当については、年間22円(中間11円、期末11円)の予定としています。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。また、当社は「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、剰余金の配当(中間配当)をすることができる。」旨、定款に定めています。
ENEOSホールディングスHP- 有価証券報告書- 有価証券報告書-第11期より
なお,2021年度第2四半期の決算説明会資料には,株主還元について以下のような説明がありました.

目標とする総還元性向と配当下限の両方に言及しており,安定した配当が期待できそうですね.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
---|---|
中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
---|---|
期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続非減配が続いている
- 2022年3月期の予想配当は22円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 増配により配当利回り4%台後半と上昇傾向
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向50%前後と目標水準を達成している
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月4日現在でPER 5.3倍,PBR 0.59倍,ミックス係数は3.13です.
過去10年間の推移を見るとやや割安な水準であり,購入OKなタイミングですね.
株主優待
ENEOSホールディングス(5020)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 7658,000百万円 | – | → |
EPS | 35.48円 | – | → |
営業利益率 | 3.32% | 10%以上 | → |
ROE | 4.90% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 28.9% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 87.6% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | 91.1% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △26.4%(△2,124,698百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 679,094百万円 | – | + |
一株配当 | 22円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 62.11% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでENEOSホールディングス(5020)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況はそこそこ堅実
- 景気敏感株であり,業績は安定しない
- 石油事業においては国内トップシェアであり,倒産”できない”
- 脱炭素社会の潮流が逆風となりうるため,新エネルギー事業への展開が必要
これを踏まえて独断と偏見でENEOSホールディングス(5020)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

ENEOSホールディングス(5020)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
石炭・石油製品セクターで銘柄をお探しの方はENEOSホールディングス(5020)への投資を検討してみてください!
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