
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の太平洋工業(7250)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1938.4 |
上場 | 1962.11 |
特色 | タイヤバルブとバルブコア世界首位級。プレス部品はトヨタ中心。タイヤ空気圧監視システムも |
連結事業 | プレス・樹脂製品70(4)、バルブ製品30(11)、他0(1)【海外】54 <21・3> |
業種名 | 輸送用機器 |
本社 | 503-8603岐阜県大垣市久徳町100 |
従業員 | <21.9>連4,788名 単2,034名(40.2歳)[年]537万円 |
株式 | 10/31 61,312千株 単位100株 [貸借] 時価総額 695億円 |
東経業種別時価総額順位 | 自動車部品 時価総額順位 27/124社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
太平洋工業(7250)はタイヤバルブメーカー.バルブ製品(タイヤバルブ,バルブコア,エアコンバブル),プレス・樹脂製品(車体部品,機能部品,エンジン周辺部品,樹脂製内外装品,金型製品),TPMS送信機の製造・販売.タイヤバルブ,バルブコアは世界トップ,カーエアコンバルブは国内トップ.プレス・樹脂製品は超ハイテン材の成形技術によりプレス製品,フィルム加飾技術・NV性能制御技術により多彩な樹脂製品を生産.直接式タイヤ空気圧監視システム「TPMS」(空気圧や温度の異常をセンサーで検知しドライバーに知らせるシステム)では日本唯一の送信機メーカー.独自開発の二槽式オイルパンはトヨタ自動車のオイルパンの全量を生産.軽量化プレス製品,アルミ軽量化工法の開発を推進.2020年グローバルニッチトップ企業100選に選定(自動車用タイヤバルブ).主要取引先はトヨタ自動車.
取扱商品
- バルブ製品/タイヤバルブ関連(バルブコア,チューブレスバルブ,チューブバルブ,タイヤ空気圧監視システム「TPMS」)
- バルブ製品/カーエアコン関連(チャージバルブ,リリーフバルブ,コンプレッサー部品),航空機用バルブ,産業機械用バルブ
- プレス製品(車体部品/センターピラー・フロントピラー,機能部品/ヒンジ・バッテリーケース,エンジン周辺機器/オイルパン)
- 樹脂製品/外装品(ホイールキャップ,ホイールハブオーナメント,アウトサイドドアハンドル,ナンバーフレーム)
- 樹脂製品/内装品(樹脂製グローブボックス,カバードアトリム,センターコンソール,アクセルペダル,フットレスト)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 565(9.2) |
日本カストディ信託口 | 517(8.4) |
三菱UFJ銀行 | 267(4.3) |
大垣共立銀行 | 267(4.3) |
十六銀行 | 261(4.2) |
日本生命保険 | 235(3.8) |
第一生命保険 | 234(3.8) |
自社取引先持株会 | 214(3.4) |
ノーザン・トラスト(AVFC)リHCR00 | 212(3.4) |
PECホールディングス(株) | 198(3.2) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには信託銀行や大手銀行,保険会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
また自社取引先持株会がランクインしており,安定した株価や配当が期待できる可能性が高いです.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 長期的に見てゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じように長期的に見てゆるやかに右肩上がり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率8%前後
- 自動車部品業界で約120社中25位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%前後を下回っており,懸念材料
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は50%前後
- 有利子負債比率はやや高水準
- ネットD/Eレシオは35.0%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字
- 設備投資に毎年多額の資金拠出あり
- ネットキャッシュは△394億円,ネットキャッシュ比率は△17%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題のひとつと認識しております。
剰余金の配当につきましては、安定的な配当の継続を基本に、業績および配当性向等を総合的に勘案し、株主の皆さまのご期待にお応えしていきたいと考えております。
当社は中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、会社法第459条第1項の規定および当社定款に基づき、取締役会としております。
当期の年間配当につきましては、上記基本方針に基づき、当期の業績等を踏まえ、1株につき33円としております。これにより、期末配当は、1株につき23円となります。
内部留保につきましては、企業価値の向上ならびに株主利益を確保するため、より一層の企業体質の強化・充実をはかるための投資に充当し、今後の事業展開に役立ててまいります。
太平洋工業HP- 有価証券報告書- 第97期 有価証券報告書より
「安定的な配当の継続を基本に、業績および配当性向等を総合的に勘案し、株主の皆さまのご期待にお応えしていきたい」と抽象的な表現をしており,具体的な数字(配当下限や目標配当性向)を示していません.
なお,2020年度決算説明会資料には「コロナ禍でも安定配当を維持」との記載があり,積極的な株主還元をアピールしています.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
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中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
---|---|
期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 2020年3月期に減配したが2021年3月期にはすぐに回復
- 2022年3月期の予想配当は33円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台まで上昇傾向であり高配当銘柄の仲間入り
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は20%前後と,もう少し上げられそうな水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月4日現在でPER 7.24倍,PBR 0.53倍,ミックス係数は3.84です.
過去10年間の推移を見ると割安な水準であり,購入OKなタイミングですね.
株主優待
太平洋工業(7250)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 15,0408百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 131.94円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 5.97% | 10%以上 | → |
ROE | 7.15% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 49.5% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 59.33% | 100%以下 | ↗︎ |
ネットD/Eレシオ | 35.0% | 低いほど○ | ↗︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △17.4%(△39,419百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 26,988百万円 | – | + |
一株配当 | 33円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 18.32% | 40%前後 | → |
ここまで太平洋工業(7250)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況はそこそこ堅実であり
- 市況はコロナショックだが業績はゆるやかに右肩上がり
- タイヤバルブやバルブコアなどニッチな分野でグローバルにトップシェア
- トヨタ自動車の下請けであり,良くも悪くもトヨタの成長と一心同体
これを踏まえて独断と偏見で太平洋工業(7250)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

太平洋工業(7250)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
輸送用機器セクターで銘柄をお探しの方は太平洋工業(7250)への投資を検討してみてください!
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