
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のソディック(6143)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 12月 |
---|---|
設立 | 1976.8 |
上場 | 1986.2 |
特色 | 放電加工機で世界首位級。NC装置内製し独自色強い。射出成形機や食品機械(製麺機)も育成 |
連結事業 | 工作機械66(8)、産業機械19(5)、食品機械6(2)、他9(5)【海外】66 <20・12> |
業種名 | 機械 |
本社 | 224-8522横浜市都筑区仲町台3-12-1 |
従業員 | <21.9>連3,665名 単916名(41.2歳)[年]530万円 |
株式 | 10/31 58,792千株 単位100株 [貸借] 時価総額 490億円 |
東経業種別時価総額順位 | 産業機械 時価総額順位 40/134社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
ソディック(6143)は精密加工機(放電加工機)メーカー.工作機械(形彫り放電加工機,ワイヤ放電加工機,細穴放電加工機,マシニングセンタ,金属3Dプリンタ),産業機械(射出成形機),食品機械(製麺機,包装米飯械)の製造販売.マイクロコンピュータ付NC形彫り放電加工機(金型加工)のパイオニア,世界トップ(中国市場では50%のシェア).放電電源装置・NC装置・セラミックス・リニアモータ・モーションコントローラなどの要素技術が基盤,重要な機幹部品は自社技術で生産(高い内製化率を実現).その他,プラスチック成形品,リニアモータ応用製品・制御機器,セラミックス製品,LED照明などを生産.超精密加工分野(サブミクロンからナノミクロンレベル)の製品開発に注力.2014年粉末積層造形と切削加工の複合型機金属3Dプリンターを製品化.2014年世界最薄級の導光板を成形できる射出成形機を開発.2020年野菜・果物加工機市場(自動皮むき機)に参入,2020年グローバルニッチトップ企業100選に選定(NC放電加工機).マイクロコンピュータ付NC形彫り放電加工機
取扱商品
- 工作機械(形彫り放電加工機,ワイヤ放電加工機,細穴加工機,金属3Dプリンタ,ハイスピードミーリングセンタ,CAD-CAM,電子ビーム)
- 産業機械(横型射出成形機,竪型射出成形機,専用射出成形機)
- Sodick IoT(監視,保守,制御,分析)・食品機械(製麺機,自動茹麺・蒸麺装置・殺菌装置,無菌包装米飯製造システム,惣菜関連装置,自動監視システム,LL麺製造ライン)
- モーション製品(リニアモータ,リニアモータドライバ,電子ブック)
- LED,セラミックス製品(真空チャック,静電チャック,ステージ,精密構造部材),ワイヤ電極線
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本カストディ信託口 | 519(8.8) |
自社(自己株口) | 424(7.2) |
日本マスター信託口 | 375(6.3) |
クレディ・スイス証券 | 342(5.8) |
ステート・ストリートB&T(OM02)505002 | 211(3.6) |
日本カストディ信託口9 | 111(1.9) |
自社共栄持株会 | 92(1.5) |
(有)ティ・エフ | 89(1.5) |
三井住友銀行 | 85(1.4) |
古川宏子 | 80(1.3) |
持株数では日本カストディ信託口がトップです.ほかには日本や海外の信託銀行や証券会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
また自社(自己株口)が大株主であり長期に渡り業績も好調を維持しようとすると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- ゆるやかに右肩上がり
- コロナショックで一旦下げたが反発
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じような推移で,コロナショック前の水準に戻す
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率10%前後で推移していたが,コロナショックで低下
- 産業機械業界で約130社74中位(2021年度)と中間以下に
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%に届いておらず,懸念材料
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は50%近くまで上昇
- 有利子負債比率はやや高水準
- ネットD/Eレシオは△6.9%(202年12月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字
- ネットキャッシュは△46億円,ネットキャッシュ比率は△4%(2020年12月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2020年12月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は大切な資本をお預かりさせていただいた株主の皆様に対し、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定かつ継続的な配当を実施することを基本方針としています。そこで株主の皆様に対する利益還元は、当該年度の業績や資金収支などを総合的に判断して行うこととしており、株主資本配当率(DOE)2%以上を目標として考えております。
なお、内部留保金については恒常的に業績の向上をはかっていくために、長期的視野に立った研究開発や設備投資に有効活用してまいります。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当社は、「取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
ソディックHP- 有価証券報告書- 有価証券報告書-第75期より
配当に関しては「株主資本配当率(DOE)2%以上を目標」としており,適切な水準と思われます.
自己資本配当率(DOE)とは,次のような式で表される指標です.

この指標が配当性向と異なるのが,自己資本利益率(ROE)の項がある点です.
つまり株主が投資した資金で生み出した利益のうち,どのくらい配当に回しているかを表した指標と言えます.
もし配当額の目標として「配当性向○○%以上」を掲げた場合,純利益に連動して配当が決まるため,業績による変動が大きくなってしまいます.
一方で「DOE○○%以上」を掲げると,株主資本に連動して配当が決まるため,変動が小さく安定した株主還元が見込まれる訳です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年06月28日 |
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中間配当金 | 2022年12月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年06月29日 |
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期末配当金 | 2022年12月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年06月30日 |
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期末配当金 | 2022年12月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続非減配が続いている(2015年3月期は記念配当6円を含む)
- 2021年12月期の予想配当は26円と増配
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は40%と適切な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月7日現在でPER 8.77倍,PBR 0.61倍,ミックス係数は5.35です.
過去10年間の推移を見ると比較的割安な水準であり,購入OKなタイミングですね.
株主優待
ソディック(6143)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2020年12月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 58,030百万円 | – | → |
EPS | 28.61円 | – | ↘︎↗︎ |
営業利益率 | 3.19% | 10%以上 | ↘︎↗︎ |
ROE | 2.32% | 10%以上 | ↘︎↗︎ |
自己資本比率 | 49.9% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 71.48% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | 6.9% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △4.0%(△4,660百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 5,270百万円 | – | + |
一株配当 | 25円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 87.37% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでソディック(6143)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は現実で実質的な無借金経営
- 業績はコロナショックで一旦下げたがしっかり反発
- 放電加工機の製造でグローバルシェアを誇り,他社にはない独創的な製品の開発に強み
- 販売圏は日本のみならずアジア圏,北米など全世界に及ぶ
これを踏まえて独断と偏見でソディック(6143)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

ソディック(6143)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
機械セクターで銘柄をお探しの方はソディック(6143)への投資を検討してみてください!
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