
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の日本信号(6741)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1928.12 |
上場 | 1949.5 |
特色 | 鉄道、道路信号に強い3大信号会社のトップ。ホームドアや駐車場機器も展開。業績下期偏重 |
連結事業 | 交通運輸インフラ55(14)、ICTソリューション45(4) <21・3> |
業種名 | 電気機器 |
本社 | 100-6513東京都千代田区丸の内1-5-1新丸の内ビルディング |
従業員 | <21.9>連3,065名 単1,285名(42.8歳)[年]755万円 |
株式 | 10/31 68,339千株 単位100株 [貸借] 時価総額 619億円 |
東経業種別時価総額順位 | 設備機器・部品 時価総額順位 28/118社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
日本信号(6741)は交通安全機器メーカー,国内トップ.交通運輸インフラ事業(鉄道信号,交通情報システム,スマートモビリティ),ICTソリューション事業(駅務自動化システム,顔認証,ホームドア,スマートパーク)を展開.鉄道信号(CTC・ATC・ATS)システム,交通情報システム(交通管制システム・交通信号機),AFC/Automatic Fare Collection Systems(駅務自動化システム/自動改札機・発券機,ホームドア等の生産・販売,パーキングシステム)を提供.高信頼無線通信ネットワーク,高齢者向け小規模移動手段,駅務サービスロボット,顔認証を用いた「次世代改札機」の研究開発に注力.中国を皮切りに海外進出,2012年北京地下鉄で完全無線式列車制御システム「SPARCS」稼動.2014年東証2部の日信電子サービス(保守サービス担当)を完全子会社化.2015年名古屋電機工業<6797>と資本業務提携.2016年JR西日本<9021>と資本業務提携.2020年自動列車運転装置を開発(JR九州).
取扱商品
- 鉄道信号保安システム(運転支援装置,連動装置,列車検知・列車制御,指令支援,フィールド機器,車上装置,表示器/旅客案内装置,「インフラドクター」)
- 道路交通安全システム(交通管制システム,交通信号灯器,交通信号制御機,非常用バックアップ電源,コンパクト画像センサ,車両・二輪車・歩行者識別センサ,交通量計測設備)
- 駅務自動化システム(自動出改札機,自動券売機,自動精算機,駅務システム)
- ホーム安全システム(可動式ホームドア,昇降式ホームドア,軽量型ホームドア,ホームセンシングシステム)
- ロボティクス(駅案内ロボット,自動清掃ロボット),セキュリティソリューション(セキュリティゲート,人体通信システム,テロ対策機器)
- 駐車場システム(駐車管制システム,ISP駐車場管理システム),3D距離画像センサ/MEMSスキャナ,環境計測機器
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
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日本マスター信託口 | 600(8.7) |
自社(自己株口) | 596(8.7) |
富国生命保険 | 479(7.0) |
自社グループ社員持株会 | 391(5.7) |
自社取引先持株会 | 318(4.6) |
みずほ銀行 | 220(3.2) |
西日本旅客鉄道 | 205(3.0) |
日本カストディ信託口 | 159(2.3) |
ノルウェー政府 | 141(2.0) |
三菱UFJ銀行 | 137(2.0) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには銀行や大手保険会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
また自社(自己株口)が大株主であり長期に渡り業績も好調を維持しようとすると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 売上高の浮き沈みは比較的大きい
- 2017年3月期の減益は「JR各社や私鉄大手など主要顧客の鉄道業界が信号機更新の端境期のため主力の鉄道信号が減少」したことが原因
- 2021年3月期の減益はコロナショックによる影響が大きい
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じような推移
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率5%前後
- 設備機器・部品業界で約110社中62位(2021年度)と中堅以下
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%を下回っており,懸念材料
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は60%前後
- 有利子負債比率はやや低水準
- ネットD/Eレシオは5.5%(2021年3月期)と健全
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがマイ転する年度あり
- 設備投資にある程度の資金拠出が必要
- ネットキャッシュは△4737億円,ネットキャッシュ比率は△3.4%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社グループは、長期的視野に立った安定的な収益構造と経営基盤の確立、並びに財務体質の強化を目指して研究開発投資、生産体制の整備、人材の育成等を図るとともに、株主の皆様に対しましては安定的な配当の継続と業績に応じた利益還元を実施していくことを利益配分に関する基本方針とし、連結配当性向の当面の目標を30%前後に定めております。
本方針のもと、期末配当につきましては、前期比で1円増配し20円といたしました。これにより先に実施いたしました中間配当1株当たり7円とあわせまして、年間配当は1株当たり27円となります。
なお、当社は、中間配当、期末配当の年二回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、 これら剰余金の配当の決定機関は、取締役会であります。
当社は、会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めております。
日本信号HP- 有価証券報告書- 有価証券報告書-第138期より
配当性向の当面の目標は30%前後と具体的な数字を示していますが,業績によっては減配・無配の可能性があるため注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
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中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
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期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 2012年3月期から連続非減配を続けている
- 2022年3月期の予想配当は27円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%前後まで上昇傾向
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は30%前後と成熟企業として適切な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月8日現在でPER 15.58倍,PBR 0.69倍,ミックス係数は10.75です.
過去10年間の推移を見ると割安な水準であり,購入OKなタイミングですね.
株主優待
日本信号(6741)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 92,755百万円 | – | → |
EPS | 78.82円 | – | → |
営業利益率 | 6.16% | 10%以上 | → |
ROE | 5.8% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 59.9% | 40%以上 | → |
有利子負債比率 | 19.52% | 100%以下 | ↗️ |
ネットD/Eレシオ | 5.5% | 低いほど○ | ↗️ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | %(百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 1,145百万円 | – | + |
一株配当 | 27円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 32.97% | 40%前後 | → |
ここまで日本信号(6741)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は堅実で無理のない経営
- 事業セグメントとしては交通インフラとICTソリューションの2トップであり,特に後者は景気に左右されやすい
- 自動車や鉄道などの交通関係のインフラを支える企業であり,安定した需要は見込める
- 今後は自動運転技術などのDXの推進に期待
これを踏まえて独断と偏見で日本信号(6741)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

日本信号(6741)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
電気機器セクターで銘柄をお探しの方は日本信号(6741)への投資を検討してみてください!
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