
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業の全国保証(7164)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1981.2 |
上場 | 2012.12 |
特色 | 独立系の信用保証最大手。金融機関全業態と提携の住宅ローン向けが柱。沖縄除く全国営業展開 |
連結事業 | 信用保証100 <21・3> |
業種名 | その他金融業 |
本社 | 100-0004東京都千代田区大手町2-1-1大手町野村ビル |
従業員 | <21.9> 267名(37.3歳)[年]717万円 |
株式 | 10/31 68,871千株 単位100株 [貸借][優待] 時価総額 3,491億円 |
東経業種別時価総額順位 | 金融サービス 時価総額順位 4/53社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
全国保証(7164)は独立系の住宅ローン信用保証会社.国内約730の銀行・信金・信組・農協・漁協・労金等と提携,住宅ローン借手への連帯保証人請負業務サービスを中心に各種保証商品(アパート・教育・カードローン)を提供.保証債務残高15兆円,保有契約件数92万件超の国内トップクラスの保証会社.業務内容は信用保証業務(住宅ローンの連帯保証を個人に代わって引受,その他借換資金・リフォーム資金・つなぎ融資,ローン保証),損害保険の代理業務・信用調査業務・生命保険の募集等.2014年民間金融機関のカードローン保証業務開始.2016年保証債務残高10兆円達成.2021年リクルートと協業(スゴ速「住宅ローン保証審査Powered by 全国保証」の提供を開始).
取扱商品
- 住宅ローン保証(住宅取得資金「住まいる いちばんネクストV」,フラット35対応不足資金対応「住まいる サポート」,無担保借換資金「住まいる アシスト」,リフォーム資金,つなぎ融資保証)
- アパートローン保証(賃貸住宅建設費用)
- 教育ローン保証(証書貸付形式,当座貸越形式)
- カードローン保証(住宅ローン利用者向けサービス)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 690(10.0) |
富国生命保険 | 620(9.0) |
明治安田生命保険 | 620(9.0) |
日本カストディ信託口 | 454(6.5) |
太陽生命保険 | 427(6.2) |
タイヨウ・ファンドLP | 168(2.4) |
SMBC日興証券 | 146(2.1) |
SSBTC・クライアント・オムニバス・アカウント | 125(1.8) |
第一生命保険 | 107(1.5) |
ノルウェー政府 | 104(1.5) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには信託銀行や大手保険会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
会社業績に関して
営業収益

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- 東証1部上場以降ゆるやかに右肩上がり
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 売上高と同じようにゆるやかに右肩上がり
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率80%前後と極めて高い
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%オーバーで優良銘柄だが,減少傾向
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は40%近くまで上昇傾向
- 有利子負債比率は2019年3月期までゼロだった
- ネットD/Eレシオは△89.1%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFが毎年きっちり黒字
- ネットキャッシュは1061億円,ネットキャッシュ比率は27%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は、株主の皆様に対する利益還元を重要な課題の一つとして捉えており、強固な財務基盤の構築に必要な内部留保を確保しつつ、経営全般を総合的に勘案のうえ安定的・継続的に配当を行うことを基本方針としております。
上記方針のもと、第引期事業年度に属する剰余金の配当につきましては、1株当たり117円としております。
なお、当社は会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を 行うことができる旨を定款で定めておりますが、現状では年間業績等を見極めた上で配当することとしていることから、期末配当の年1回を基本的な方針としております。
これらの剰余金の配当について、期末配当の決定機関は株主総会、中間配当につきましては上記の通り取締役会であります。
全国保証HP- 有価証券報告書- 2020年3月期 有価証券報告書より
「経営全般を総合的に勘案のうえ安定的・継続的に配当を行う」と抽象的な表現をしており,具体的な数字(配当下限や目標配当性向)を示していません.
なお,2021年12月15日に開催された個人投資家向けオンライン会社説明会の資料には次のような記載がありました.
・安定・継続した配当方針を掲げ上場以降連続増配を実施
中期経営計画「Beyond the Border」においては段階的に配当性向を35%まで向上させる予定
個人投資家向けオンライン会社説明会の動画および資料 2021年12月15日開催
配当性向を目標にすると業績によっては減配の可能性もあるので注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
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中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
---|---|
期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 東証1部上場以降は連続増配を続けている
- 2022年3月期の予想配当は130円と増配
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 増配に伴い配当利回り2%台後半まで上昇傾向
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は30%台まで上昇傾向
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月9日現在でPER 12.29倍,PBR 1.85倍,ミックス係数は22.74です.
指標としては高値ですが,過去10年間の推移を見るとやや割安な水準であり,購入してもよいタイミングですね.
株主優待
株主優待を出すくらいなら,その分を配当金に回して欲しい…
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 47,834百万円 | – | ↗︎ |
EPS | 392.52円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 79.93% | 10%以上 | ↗︎ |
ROE | 16.3% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 41.8% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 18.11% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △89.1% | 低いほど○ | ↗︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 26.8%(106,099百万円) | 60%以上 | ↘︎ |
営業CF | 30,211百万円 | – | + |
一株配当 | 117円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 24.23% | 40%前後 | → |
ここまで全国保証(7164)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は堅実で実質的な無借金経営
- コロナショックにも揺るがず業績はゆるやかに右肩上がり
- 住宅ローン保証に関しては競合他社のいないニッチな業界
- 少子高齢化や持ち家の減少など住宅ローン市場の縮小は必至であり,将来の市況は不透明
これを踏まえて独断と偏見で全国保証(7164)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去10年間の株価の値動き

全国保証(7164)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
その他金融業セクターで銘柄をお探しの方は全国保証(7164)への投資を検討してみてください!
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