
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のモリ工業(5464)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 3月 |
---|---|
設立 | 1944.5 |
上場 | 1973.6 |
特色 | ステンレス溶接管の大手で加工技術に強み。自動車向けが主。ステンレス条鋼等の加工販売も |
連結事業 | ステンレス管(国内)53、ステンレス管(海外)2、ステンレス条鋼28、ステンレス加工品4、鋼管11、他2 <21・3> |
業種名 | 鉄鋼 |
本社 | 542-0076大阪市中央区難波5-1-60なんばスカイオ |
従業員 | <21.9>連691名 単511名(40.2歳)[年]562万円 |
株式 | 10/31 7,846千株 単位100株 [貸借] 時価総額 211億円 |
東経業種別時価総額順位 | 鉄鋼 時価総額順位 28/48社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
モリ工業(5464)はステンレスメーカー&商社,パイプの最大手.ステンレス溶接管(丸管,角管,異形管,フレキシブル管),ステンレス条鋼,二次加工品(家庭用金物製品,建材,金物),普通鋼鋼管,パイプ切断機の製造・販売.生活用品から自動車部品・建築・各種産業プラントまでステンレス製品を供給.電車やビルの手すり・設備の配管・自動車の排気管に使用されるステンレスパイプ(溶接管)は国内トップ(電車の手すりや荷物棚のステンレスパイプのシェアは100%).パイプを素材とした物干・ふとんほし・物干台など家庭用金物製品の大手.海外は2012年インドネシアに生産子会社設立.
取扱商品
- ステンレス管(丸管,角管,異形管,クラッド管,手すり用部材,条鋼類,フレキシブル管,家庭用製品)
- ステンレス条鋼類(フラットバー,角棒,六角棒,丸棒,異形棒,アングル,チャンネル,H形鋼,T形鋼)
- 家庭用金物製品(手すり用部材,物干し台,物干し竿,ふとん干し,バスタオルハンガー,キッチン用品),加工品(受注生産)
- 普通鋼(機械構造用炭素鋼鋼管,一般構造用炭素鋼鋼管,一般構造用角形鋼管)
- 機械(自動パイプ切断機,自動パイプ面取り機,バイト研削盤,ロングラック)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
---|---|
日本マスター信託口 | 69(8.8) |
森明信 | 44(5.6) |
大同生命保険 | 44(5.6) |
三菱UFJ銀行 | 38(4.9) |
りそな銀行 | 26(3.4) |
公益財団法人森教育振興会 | 24(3.1) |
日本生命保険 | 24(3.0) |
阪和興業 | 23(2.9) |
日本カストディ信託口 | 20(2.5) |
POSCOJAPAN(株) | 20(2.5) |
持株数では日本マスター信託口がトップです.ほかには大手銀行や保険会社がランクインしています.
投資のプロである機関投資家の持株比率が高いことから市場から一定の評価を得ていると考えられます.
また創業家が大株主であり長期に渡り業績も好調を維持しようとすると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- コロナショックの影響を受けたが,安定した売上高を維持
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- コロナショックの影響を受けだが,来期はショック以前の水準まで回復
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率10%前後
- 鉄鋼業界で約50社中4位(2021年度)と上位ランクイン
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%前後目前であり,やや優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は80%近くまで上昇
- 有利子負債比率は低水準
- ネットD/Eレシオは△20.9%(2021年3月期)と実質無借金
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字
- ネットキャッシュは8952億円,ネットキャッシュ比率は16%(2021年3月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2021年3月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
利益配分につきましては、当面の間は実質無借金会社を維持し、株主還元率(自社株買いと配当の合計が親会社株主に帰属する当期純利益に占める割合)を30%程度といたします。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当期の期末配当金につきましては、連結、単独決算の当期損益を勘案し、令和3年6月25日開催の第79期定時株主 総会において1株当たり60円と決議させていただきました。中間配当をあわせた通期の配当金額は1株当たり90円となります。
内部留保金につきましては、財務体質の強化及び今後の事業展開に資する所存であります。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。
モリ工業HP- 有価証券報告書- 令和3年3月期 有価証券報告書より
「株主還元率(=総還元性向)を30%程度」と具体的な数値を示しているものの,業績によっては減配の可能性があり注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年03月29日 |
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中間配当金 | 2022年09月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年03月30日 |
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期末配当金 | 2022年09月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年03月31日 |
---|---|
期末配当金 | 2022年09月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 連続非減配を続けている
- 2022年3月期の予想配当は90円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台後半
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は20%台と上昇傾向であり,将来的にはもう少し上げて欲しい
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月18日現在でPER 5.35倍,PBR 0.44倍,ミックス係数は2.35です.
過去10年間の推移を見ると長期間割安のまま放置されているようであり,市場から成長を期待されていない可能性があり注意が必要です.
株主優待
モリ工業(5464)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年3月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 35,112百万円 | – | → |
EPS | 315.67円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 8.34% | 10%以上 | ↗︎ |
ROE | 5.78% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 76.3% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 4.88% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | △20.9% | 低いほど○ | ↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | 15.9%(8,952百万円) | 60%以上 | ↗︎ |
営業CF | 3,902百万円 | – | + |
一株配当 | 90円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 28.5% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでモリ工業(5464)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 財務状況は堅実で実質的な無借金経営
- コロナショックで一旦停滞するも業績はゆるやかに右肩上がり
- 規模は中堅ながら創業90年以上のパイオニア企業
- 主力のステンレスパイプは工業製品から家庭用製品まで幅広く使用されており需要は安定している
これを踏まえて独断と偏見でモリ工業(5464)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

モリ工業(5464)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
鉄鋼セクターで銘柄をお探しの方はモリ工業(5464)への投資を検討してみてください!
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