
こんにちはー!もなでーす!!
今回紹介する銘柄は東証1部上場企業のブリヂストン(5108)です!

※株式投資は必ず個人の自己責任の下で行なってください.当ブログで得た情報により読者の皆様が被った不利益に対して,当管理者は一切の責任を負いません.
- 分散投資先を探している!
- ゴム製品セクターで高配当銘柄を探している!
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また銘柄分析にはこちらの動画を参考にしつつ,自分なりの基準も追加して判断しています.
どんな会社? 2021/12/15時点
会社概要
決算 | 12月 |
---|---|
設立 | 1931.3 |
上場 | 1961.10 |
特色 | タイヤで世界首位。米ファイアストン買収など世界展開。タイヤ管理などサービス型事業を加速 |
連結事業 | 日本20(8)、米州47(10)、欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ19(-3)、中国・アジア・大洋州12(6)、他3(1)【海外】81 <20・12> |
業種名 | ゴム製品 |
本社 | 104-8340東京都中央区京橋3-1-1 |
従業員 | <20.12>連138,036名 単14,858名(40.4歳)[年]685万円 |
株式 | 10/31 713,698千株 単位100株 [貸借] 時価総額 34,664億円[225] |
東経業種別時価総額順位 | タイヤ・ゴム 時価総額順位 1/8社 |
マネックス証券「銘柄スカウター」から引用します.
ブリヂストン(5108)は世界トップのタイヤメーカー.新車用・補修用タイヤ(乗用車用,トラック・バス用,二輪車用,航空機用,建設・鉱山車両用,農業機械用),チューブ・ホイール・タイヤ関連用品・リトレッド材料の製造・販売.世界150以上の生産・開発拠点(海外売上は約80%)によりグローバル展開.原材料の開発・生産拠点から販売網の川上から川下まで垂直統合を確立.タイヤ/タイヤデータ/モビリティデータを活用したソリューションビジネスを推進.その他、加工品(電子精密部品,工業資材・建築資材関連用品,太陽電池部材),スポーツ用品(ゴルフ・テニス),自転車などを製造販売.多角化事業再編のため化成品(シートパッド,ウレタンフォーム),防振ゴム事業から撤退.2008年東洋ゴム(現TOYO TIRE)<5105>と業務・資本提携.2018年世界初のポリマーHigh Strength Rubberを開発.2019年オランダの車両・運行管理サービス会社を買収(1100億円).2021年車両運行管理サービスの米アズーガHDを子会社化.2022年化成品ソリューション事業,防振ゴム事業を譲渡へ.
取扱商品
- タイヤ(乗用車用、トラック・バス用、二輪自動車用、航空機用、建設・鉱山車両用、農業機械用、特殊タイヤ)
- タイヤ/ブランド(プレミアム「REGNO」、スポーツ「POTENZA」、「PLAYZ」「ECOPIA」、SUV「ALENZA」「DUELER」、「NEXTRY」「ブリザック」)
- タイヤ関連用品(アルミホイール)、自動車整備・補修、タイヤ原材料
- スポーツ用品(ゴルフ/クラブ・ボール・シューズ・バッグ、テニス/ラケット・ボール・シューズ)
- 自転車(街乗り自転車、スポーツ向け自転車、キッズ用・通勤用・通学用自転車、電動アシスト自転車)
大株主の属性とその構成比
株主名 | 持株数(万株)・持株比率(%) |
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公益財団法人石橋財団 | 7,669(10.7) |
日本マスター信託口 | 6,347(8.8) |
日本カストディ信託口 | 2,541(3.5) |
石橋寛 | 2,100(2.9) |
SMBC日興証券 | 1,755(2.4) |
(株)永坂産業 | 1,632(2.2) |
日本証券金融 | 1,348(1.8) |
日本生命保険 | 1,321(1.8) |
JPモルガン証券 | 1,060(1.4) |
自社(自己株口) | 947(1.3) |
持株数では公益財団法人石橋財団がトップです.ほかには大手信託銀行や証券会社がランクインしています.
公益財団法人石橋財団は「美術の普及向上のための事業及び芸術、文化並びに教育に関する助成事業を行うことにより、社会の健全な発展に寄与することを目的として設立された公益財団法人」のようです.
また自社(自己株口)や創業家が大株主であり長期に渡り業績も好調を維持しようとすると考えられます.
会社業績に関して
売上高

- 「会社がサービスや商品を提供することにより得た売上金額の総額」
- コロナショックにより減少するも,ショック前まで回復
1株あたりの当期純利益(EPS)

- 「株主が投資した株式1株あたり会社がどれだけ利益を生み出しているか」
- 2020年12月期はCOVID-19によるグローバルでの大幅なタイヤ需要減が響いて赤字となったが,2021年12月期は大幅に回復
営業利益率

- 「売上高に対し,本業の業績によってどれだけ利益を生み出しているか」
- 営業利益率10%オーバー
- タイヤ・ゴム業界で9社中3位(2021年度)と上位ランクイン
- 時価総額は2位の住友ゴム工業(5110)の約10倍と圧倒的
自己資本利益率(ROE)

- 「株主が投資した資金から会社がどれだけ効率良く利益を生み出しているか」
- 目安の10%オーバーであり優良銘柄
財務状況に関して
自己資本比率

- 「企業の総資産に対して,返済の必要のない自己資本がどれくらいあるか」
有利子負債比率

- 「自己資本に対して,利息を支払う必要がある負債がどれくらいあるか」
- 自己資本比率は60%近くまで上昇
- 有利子負債比率はやや低水準
- ネットD/Eレシオは0.9%(2021年12月期)と健全
D/Eレシオとは,単に有利子負債比率を%ではなく倍率で表したもの.これをさらに厳密にしたのがネットD/Eレシオであり,有利子負債から現預金を引いたものを自己資本で割ったパーセンテージで表します.
例えば有利子負債が100億円あったとしても,現預金が100億円あればすぐに返済できるため,財務的には実質無借金と判断できます.
つまりネットD/Eレシオが低ければ低いほど,さらにマイナスであれば,それだけ財務健全性が高いと言えます.
キャッシュフローに関して

青:営業活動によるCF「営業活動で入ってきた現金から最終的に残った資金」
赤:フリーCF「負債の返済や株主配当,設備投資など会社が自由に使える資金」
橙:設備投資「会社が成長し続けるために必要な設備に対する投資」
緑:現金等「いざという時の事業拡大や不景気時のための資金」
- 営業活動によるCFがきっちり黒字で毎期多額の設備投資を行う
- ネットキャッシュは△236億円,ネットキャッシュ比率は△0.5%(2021年12月期)
ネットキャッシュとは,現預金と短期保有の有価証券の合計から有利子負債を引いたもの.実質的な手元資金であり企業の金持ち度合いを表します.ネットキャッシュが多い企業は株主還元を増やせる余地が大きいと考えられます.
また一般的にネットキャッシュを総資産で割ったネットキャッシュ比率が60%を超える企業をキャッシュリッチ企業と呼んでいます.
配当に関して
配当政策
配当政策に関しては2020年12月期の有価証券報告書に次のような記載があります.
当社は経営にあたり株主の皆様の利益を重要な課題として位置付けており、今後の事業展開に備えた経営基盤の強化をはかりつつ、業績の向上に努めることを基本方針としております。利益配分につきましては、主にコア事業における稼ぐ力の再構築、成長事業であるソリューション事業拡大のための戦略的成長投資に必要な内部留保を確保しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元を図ってまいります。配当につきましては、当該期の業績、財政状態に加え、中期的な利益見通し、投資計画、キャッシュ・フロー等を総合的に勘案して、連結配当性向40%を目安に、持続的な企業価値向上を通じて、安定的且つ継続的な配当額の向上に努めることで、株主の皆様のご期待におこたえしてまいりたいと考えております。
当社の剰余金の配当は、中間配当と期末配当の年2回とし、期末配当は定時株主総会の決議事項、中間配当は取締役会の決議事項としております。なお、取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
第102期の配当は、以上の方針に基づき、中間配当は1株につき50円、期末配当は1株につき60円とし、年間配当は1株につき110円としております。
内部留保資金につきましては、国内外の生産・販売体制の整備・強化、研究開発活動等に充当し、長期安定的な経営基盤の強化に努めてまいります。
ブリヂストンHP- 有価証券報告書/四半期報告書- 第102期 有価証券報告書より
従来は「連結配当性向20〜40%」であったのを2020年度12月期より「連結配当性向40%」と引き上げており,安定的・継続的な配当を実施しようとする印象を受ける一方で,業績によっては減配の可能性があり注意が必要です.
権利確定日 2022年現在
権利付き最終日
この日までに株を購入(約定)すれば,配当金を貰う権利を取得できます.
期末配当金 | 2022年06月28日 |
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中間配当金 | 2022年12月28日 |
権利落ち日
この日以降に株を売却しても,配当金を貰う権利は取得したままです.
中間配当金 | 2022年06月29日 |
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期末配当金 | 2022年12月29日 |
権利確定日
この日に株を保有していれば,配当金を貰う権利を取得できます.
中間配当金 | 2022年06月30日 |
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期末配当金 | 2022年12月30日 |
一株配当

- 「株式1株あたりに支払われる配当金額」
- 2020年12月期は赤字に伴い減配しているが,2021年12期にはそれ以前よりも増配
- 2022年12月期の予想配当は170円と維持
配当利回り

- 「株価に対して,どれだけ配当を受けることができるか」
- 配当利回り3%台と高水準
配当性向

- 「会社が生み出した利益に対して,配当金がどれだけ支払われたか」
- 配当性向は40%台と適正な水準
配当性向に関しては以下の記事が参考になると思います.

PER・PBR
PER

- 「企業の利益水準に対して現在の株価が割高か割安か」
PBR

- 「現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安か」
2022年2月22日現在でPER 12.45倍,PBR 1.33倍,ミックス係数は16.56です.
過去10年間の推移を見ると割高とも割安とも言えない水準であり,購入が難しいタイミングですね.
株主優待
ブリヂストン(5108)は株主優待を出していません.
優待目的で投資する個人投資家は多いですが,私は株主還元はすべて現金で貰いたい派なので逆に好印象です.
総合評価
2021年12月期 | 値 | 目安 | 推移 |
売上高 | 3,246,000百万円 | – | → |
EPS | 559.56円 | – | ↗︎ |
営業利益率 | 11.61% | 10%以上 | → |
ROE | 14.98% | 10%以上 | → |
自己資本比率 | 57.5% | 40%以上 | ↗︎ |
有利子負債比率 | 19.27% | 100%以下 | ↘︎ |
ネットD/Eレシオ | 0.9% | 低いほど○ | ↗︎↘︎ |
ネットキャッシュ比率(ネットキャッシュ) | △0.52%(△23,597百万円) | 60%以上 | ↘︎↗︎ |
営業CF | 281,538百万円 | – | + |
一株配当 | 170円 | – | ↗︎ |
配当性向 | 30.4% | 40%前後 | ↗︎ |
ここまでブリヂストン(5108)の銘柄分析をしてきましたが,ここで私の見解をポイントの形でまとめてみます.
- 時価総額3兆円を超える大企業であり財務状況は堅実で倒産リスクは限りなく低い
- コロナショックで一時低迷するも業績は右肩上がり
- 中核事業のタイヤ製造では新興国のメーカーの台頭で収益性の低下
- 事業再構築を推進しており,成長事業に掲げるソリューションビジネスが鍵となりそう
これを踏まえて独断と偏見でブリヂストン(5108)を項目ごとに5段階評価してみます.
評価 | |
会社業績 | |
財務状況 | |
キャッシュフロー | |
配当 |
過去15年間の株価の値動き

ブリヂストン(5108)の株価と日経平均株価を比較したチャートです.
「株価のチャート分析はおまじない」であり投資にあたり必要ないと思っています.チャート分析よりは企業分析の方がはるかに重要です.
ただ一時的な高騰時に高値つかみしないようにだけ注意しましょう.
まとめ
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があります.
高配当株投資では景気に左右されないように,セクターを分散したポートフォリオを組むことが重要です.
ゴム製品セクターで銘柄をお探しの方はブリヂストン(5108)への投資を検討してみてください!
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